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エンリル

別名・別綴り/別名 ヌナムニル
性別/男性
守護都市/ニップル


【主な役割】
大気の神
シュメール・アッカド神話での主神

【神話・資料別エピソード】
シュメール神話界随一のキレキャラであり、人類の被迷惑率No.1。
名前は「風の主人」を意味する。「神々の父」、「偉大な山」という肩書きを持つ。妻はニンリル。
天地開闢と人間創造の神であり、人間が増えすぎてうるさいといちゃもんをつけて大洪水で一掃した張本人でもある。王権授与、権力の象徴でもある。また、商人として描かれることもあるが、これはメソポタミアには資源が乏しく、威信財はすべて外来品だったことに関連しているかもしれない。

エンリルの子とされる神は多い。
女神/イナンナ
男神/アダド、ナンナ、ネルガル、ニヌルタ、パビルサグ、ヌスク、ウトゥ、ザババ、エンヌギ、ウラシュ、ビルトゥム

従獣は牡牛。「ギルガメシュ叙事詩」において娘イナンナに乞われてウルクに天の牡牛を送り込んでいる。
アッシリアが台頭する時代になると、エンリルはアッシリアの主神アッシュルの別名として扱われるようになり、嫁ニンリルもとられてしまう…(´・ω・`)

●「エンリル神とニンリル女神」
乙女ニンリルをかどわかした罪により、ほかの神々に一時主神の座を追い出される。分かりやすくいうと「ようじょに手を出して孕ませたhentaiは追放な」である。しかし被害者のニンリルがエンリルに惚れて追いかけていってしまったので後々正式に結婚して主神に返り咲いた。まぁなんだ人間は真似してはいけません。

●「エンリルとつるはしの創造」
天の神アン(アヌ)と地の神キの結婚によるエンリルが生まれたとされる。生まれた大気神エンリルは父と母、つまり天地を引き離し、風の通り道を作ったという。エジプト神話でいうところのシュウ神と同じ役割である。

●「人間の創造」
神々が世界を作ったあと、人間を創造する神話。エンリルの両親としてエンウルとニンウルの名前がある。

●「ウルの滅亡哀歌」
エンリルの本拠地ウルが滅亡した紀元前2000年頃の出来事を、「主神エンリルが見捨てたせいで滅びたのだ」という形式の神話として形成したもの。


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【参考】
古代エジプトに「洪水」は無く、メソポタミアに「洪水」はあった

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