別名・別綴り/エンキグ/ヌディンムドゥ/ニンシク、ニニギグ(アッカド)
性別/男性
守護都市/エリドゥ
【主な役割】
真水の神、アプスー(深淵)の主/知恵と魔術の神
【神話・資料別エピソード】
名前はエン・キ(キは大地)で、字義どおりには「大地の主」を意味する名。アン神とナンム女神の息子。つまりエンリルとは異母兄弟。主にエンリル神にツッコむ役割の神である。キレたエンリルがやらかしたときの尻拭いともいう。エンリルが人類を洪水で滅ぼそうとしたときにはこっそり人類(の一部)を助けてくれたり。メソ神話界の中ではわりと常識人でそれなりに頼りがいはある。でも嫁には弱い。
真水の神なので、流れる水や魚を伴って描かれることが多い。また、知恵の神という役割ももつ。
別名(称号)である「ヌディンムドゥ」はヌ・ディム・ムドゥで、者・創る・生む = 創り生む者、創造者 と解釈される。また「ニニギグ」は明るい目の持ち主 という意味。
妻はダムガルアンナ/ダムキナだが、この女神はニンフルサグ(ニンマフ)と同一の神とされた。
●「エンキ神とニンマフ女神」
神々にかわって労役に従事させるため、エンキ神が命じて、ニンマフ女神が人間を創造する話。その祝いの宴で二人の神々は人間の運命を定める。
この神話内での人間創造勝負にはエンキが勝利したことになっている。
●「エンキ神とニンフルサグ女神」
かわいい娘にムラムラしてしまい孕ませ、生まれた孫にもムラムラしてしまい孕ませ、さらに生まれたひ孫にもムラムラ(ry …最終的に妻を激怒させ病に冒される大丈夫かと言いたくなる神話。病を癒せるのは妻だけなので、激怒して出て行った妻を狐に呼び戻してもらい改心する。
もうけた子供たちは以下の通り。
-娘 ニンニシグ
-孫 ニンクラ
-ひ孫 ウットゥ
ひ孫ウットゥの腹から引き出された種から生えた草を食べたエンキは病気にかかってしまう。最終的にニンフルサグ女神によって患部から生み出された神は、以下の八神である。
・アブ神
・ニンシキラ神
・ニンキリトゥ女神
・ニンカシ女神
・ナズィ女神
・アジムア女神
・ニンティ女神
・エンザグ神
●エリドゥ賛歌
「アブス(深淵)の主、王なるエンキ、天命を定める主なるエンキは、銀とラピス・ラズリをもって、その神殿を建てた。」
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【参考】
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