狂えるオルランド アリオスト 名古屋大学出版会(2001年初版)
これを個人で買ってしまうあたり馬鹿ですが。アリオストのオルランドゥ・フリオソ完訳版です。ストーリーは、シャルルマーニュの宮廷にスキタイの姫が現れてオルランドゥを連れ出し失恋から狂わせてしまうあたりから、リナルドの妹・ブラダマンテと、ロジェロの結婚まで。この時代のシャルルマーニュ伝説は、アーサー王伝説も取り入れて大変なことになっていたのがよく分かります。まさに縦横無尽の大冒険。ラノベ感覚でも読めてしまうおそるべき古典。
シャルルマーニュ伝説 中世の騎士ロマンス トマス=ブルフィンチ 現代教養文庫(1994年初版)
ルネッサンス期のシャルルマーニュ伝説をダイジェストで楽しめるお手軽な一品。アリオスト、プルチ、ボイアルドの三人による長い長い物語を、ブルフィンチが時系列で一つにまとめたもの。ルネッサンス期の、変質しきって荒唐無稽波乱万丈RPGみたいな世界観になったシャルルマーニュ伝説が楽しめます。