フィンランド叙事詩 カレワラ-KALEVALA

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最終章 その後の物語


皆、この後どうなっちゃったんだろう…?



 その後、時代は移ろい、古き神々や精霊たちは、次々と姿を消していきました。
 カレワラに住む人々は、かつて自分たちの土地に恵みをもたらしたものが何であったのかを忘れ、力ある言葉は忘れ去られ、過去の英雄たちの物語も、お伽噺のように語られるだけになっていました。

 でも、神も精霊たちも、決して消えてしまったわけではありません。
 それじゃ彼らはどうしていたんでしょう。一体、どこへ行ってしまったのでしょう?

 彼らは、カレワラのすぐ近くに隠れていたのです。霧深いスオミの森に、靄の覆い隠す海のどこかに、灰色の空の彼方に…失われた記憶と物語が、ひっそりと息をしている場所がありました。


 レンミンカイネンは、「広い世界を見に行くぜ!」と言って、剣ひっさげて旅立ったきり。
 イルマリネンは、引退して森の奥でのんびりと暮らしています。

 マリヤッタはその後、人間としての寿命をまっとうし、息子は、定められたとうりカレリアの王となって人々を導いたと言います。
 人魚になった乙女アイノは今も海の神の国で暮らしており、兄のその後のことを思っていました。

 魔女ロウヒは鳥に化けたまま、木々の間から人間たちを眺めやってはよからぬ企みをしていますし、冥界の川は今もどこかで淀んだ流れに死者の魂をかき集めています。

 …と、ふぁんたぢっくに誤魔化してみましたが、ワタシ思うに、あのワイナミョイネンじじーが大人しく空の間なんかで隠居生活するワケないと思うのですよ。
 イルマリネンだって、新妻が欲しいでしょうし、レンミンカイネンは、じじーの呪文ワザをもっと盗み取って最強の魔法戦士になりたいでしょうし。
 いずれ彼らは再びユニットを組んで、世界制覇(笑)に繰り出すと思ふのですよ。匿名バンドユニットとか作って、呪歌を電波に乗せて、歌で平和的に世界を征服。ううん、いいねぇ!

 そこへ魔女ロウヒのリベンジが! 自分の娘をプロデュースして(ゲッ、宇多田ママ?! それとも聖子?)アメリケン育ちのアイドルをPops界に送り込む! ここにギャルアイドルと男性ユニットの熾烈な争いが勃発し、日本の歌謡界は第2次サンポ戦争にッ・・・!
 うははは、たーのーしーいー♪

 などと妄想してみましたが、これはほんの一例にすぎませぬ。ジジイと愉快な仲間たちの本当の冒険は、もしかすると、まだ始まったばかりなのかも…?


 歌え! そして紡げ新たな冒険の歌を。
 ここから後の物語は、育ち行く新しい木の芽の歌うがままに、新しき詩人たちの思うがままに。



−End−

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