「フレッド・オーレン・レイ。 ジム・ウィノースキー。デヴィッド・デコトー。以上の三人の映画は見るべからず」
という家訓が我が家にはある。とにかく、つまらないのだよ、こいつらは。ロジャー・コーマンやチャールズ・バンドの有力な(=安い)下請けにして、SFマニアで巨乳好きという共通点を持つ彼らの作品群は、オリジナリティ0、センス0、演出力0の三重苦だ。出演する巨乳陣もリネア・クイグリーにミシェル・バウアー、モニク・ガブリエルとほとんどカブっている。映画に対する熱意だけはあるが、それがまるで実っていないという意味で、この3人こそエド・ウッドの生まれ変わりであろう。
で、今回はデコトーの番ですが、一昨日、地方の古本屋で見つけたので、自虐的な気分で買っちゃいましたよ『クリーポゾイド』。ラストに出て来る「悪魔の赤ちゃん」モドキしか憶えておりませんでしたが、再見して、それ以外に見どころがまるでないことを改めて確認しました。
主筋は『エイリアン』です。第三次世界大戦勃発中の脱走兵が逃げ込んだ研究施設で「アミノ酸の化け物=チェストバスター+クワガタ虫みたいな奴」に追っかけられて、ようやく退治したと思ったら、そいつから「悪魔の赤ちゃん」が生まれて悪さをするという、ただそれだけのお話で、みなさんは見る必要はありません。
但し、昔の地井武男みたいに目つきの悪い「悪魔の赤ちゃん」モドキの造型は、本家よりもよく出来ております。特撮マニアには一見の価値があるかも知れません。
それと、リネア・クイグリー(『バタリアン』の全裸ゾンビだった人)のファンは必見と云えましょう。シャワー室での濡れ場がありますよ。
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