妖婆・死棺の呪い
VII
ソビエト 1967年 78分
総監督 アレクサンドル・プトゥシコ
監督 ゲオルギー・クロパチェフ
コンスタンチン・エルショフ
原作 ニコライ・ゴーゴリ
出演 レオニード・クラヴレフ
ナターリヤ・ワルレイ
ニコライ・クトゥーゾフ
怪奇映画というよりもファンタジック・コメディだ。魔女に魅入られて死んだ娘の通夜で祈りを捧げるハメとなった臆病な神学生の悪夢の3日間をユーモラスに描く。2日目の魔女を乗せて空飛ぶ棺の特撮も素晴らしいが、3日目の妖怪大集合が圧巻である。魔女に呼び寄せられた海千山千の得体の知れないフリークスどもがぞろぞろぞろと窓から壁から溢れ出る。恐怖と滑稽が同居する不思議な映像。亡者どもが全員白黒という色彩処理も効果的だ。最後にズシンズシンと地響きをさせて横綱ヴィイが登場。「ヤッチマイナー」の掛け声で臆病学生に襲いかかる。
素晴らしいファンタジー映画である。一党独裁のソビエトという国でこれほど想像力溢れる作品が作られていたことを嬉しく思う。
↑ヤッチマイナー。
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