「『ジョーズ』の製作者ザナック&ブラウンが再び放つ衝撃の恐怖映画第2弾!」の宣伝文句に騙された人が悪いのだ。
『怪奇!吸血人間スネーク』。
こんなタイトルの作品が『ジョーズ』と並ぶわけがない。
人類が生き残るためにはヘビに進化しなければならないと主張する気狂い博士、助手にヘビの血清を打つと、彼は次第にヘビ化していく.....と、ここまでは気狂い博士ものの常道であるが、最後には「吸血人間スネーク」どころかただのヘビになるだけ。その一匹のヘビの毒に博士がやられておしまい。これもまた『ザ・ダーク』や『宇宙から来たツタンカーメン』と並び称されるべき「最後で台無し」の一本であった。
監督のバーナード・コワルスキーは『刑事コロンボ』の第1作『指輪の爪あと』を撮った人。しかし、スピルバーグ演出の『構想の死角』の方が出来がよかったので、放映の順番を交替させられた不憫なお方。この頃、既にベテランだったが、若僧に大きく水をあけられてしまった。
なお、コワルスキーは他に『ビデオテープの証言』『自縛の紐』『ルーサン警部の犯罪』と3本のコロンボを撮っているが、いずれもあまりよい出来ではない。
また、かつてはロジャー・コーマンのもとで『吸血怪獣ヒルゴンの猛襲』を撮っている。
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