プラーグの大学生
DER STUDENT VON PRAG
独 1913年
監督 シュテラン・ライ
原作 ハンス・ハインツ・エーヴェルス
出演 パウル・ヴェゲナー
リディア・サルモノワ
グレーテ・ベルガー
ヨーン・ゴトウト
ポーの『ウィリアム・ウィルソン』のようなドッペルゲンガーの物語。
伯爵令嬢に恋した貧乏学生ボールウィンは、怪しげな金貸しに唆されて悪魔に魂を売り渡してしまう。それからというもの、鏡から抜け出した己れの分身に付きまとわれる。
「俺は悪魔からお前と同じ名を授けられた。何処までもお前について行く」。
そして、遂には分身のおかげで破滅する。ラストシーンでのボールウィンの墓に腰掛ける分身の姿がなんとも不気味だ。後に『カリガリ博士』で開花するドイツ表現主義の下地を築いた作品と云えよう。
なお、本作は26年と35年にリメイクされている。特に26年の方は『カリガリ博士』のコンラート・ファイトとヴェルナー・クラウスが主演しており、作品的な評価は26年版の方が高い。
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