ザ・ブッチャー
THE MAD BUTCHER OF VIENNA

伊　1971年　84分
監督　グイド・ズールリ
出演　ヴィクター・ブオノ
　　　フランカ・ポルセッロ
　　　ブラッド・ハリス

　米「サムシング・ウィアード・ビデオ」からＤＶＤが出ているので、海の向こうではカルトなのかも知れない。しかし、今日わざわざＤＶＤで観るべき作品かというとハテナである。というのも、タイトルの過激さに反してどおってえことのない作品だからだ。「アタマのおかしな肉屋が人肉でソーセージを作りました。これがたいへん良く売れました」というだけの話で、なんの捻りもない。製作された７１年当時なれば、これでも十分にイケてる内容であったのだろうが、例えば『悪魔のいけにえ』や『地獄のモーテル』といった肉屋のおはなしを体験した今となっては「これで終わり？」ってなもんである。

　謎なのは、そんな時代遅れの作品がどうして８８年に我が国で劇場公開されたかである。いったいどうしたヘラルド？。何があった？。１７年も前の作品だぞ？。何かと抱き合わせで買わされたのか？。
　バブルだったんだなあ。（←この一言で、どんな理不尽なこともなんとなくガッテンがいく）

　なお、おかしな肉屋に扮するヴィクター・ブオノは『何がジェーンに起ったか？』のおデブちゃんである。『続猿の惑星』にも出ているらしいが、あの映画にブタが出て来た記憶はない。

BACK