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時の話題2008-4
LAST UPDATE 2008-11-19
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今月の目次
◇印は《日々雑感新掲示板》より転載
その時歴史は動いた・水平社(08/4/22) ◇後期高齢者医療制度(08/4/15) ◇入学金未納と入学式(08/4/13) ◇学校裏サイトA(08/4/12〜16) ◇チベット問題と言論封鎖(08/4/12〜20) ◇ねんきん特別便(08/4/6) ◇沈黙の螺旋(08/4/5)

【その時歴史は動いた・水平社】vol.450《日々雑感より》
NHK番組「その時歴史は動いた」第322回は、全国水平社創立が取り上げられた(2008年4月16日放映、その後今日22日も再放送)。創立前夜の被差別部落民の怒りや水平社宣言のポイントなどがよくおさえられ、一定の評価ができる力作だと感じる。しかし、これを教材として使う場合、冒頭の約9分間はカットしたい。差別表現を敢えて使ったと説明されるが、部分的表面的な印象だけが見る者に残る恐れがある。もちろんその場で解説する者の力量と費やせる時間があれば、その点の克服は可能なのだが、これとは別の克服すべき点がある。いわゆる「悲惨史観の克服」である。9分カットの代わりに、かつては畏敬の念でみられたスペシャリストであったこと・江戸時代は差別はあったが経済的には案外豊かだったこと・貧困に陥ったのは「解放令(賤称廃止令)」以降に仕事を奪われてからであることを、簡単でいいから説明するほうがいいと考える。視聴覚教材の利用は著作権への配慮とともに、安易な「見せっぱなし」にしないという積極的姿勢が大切だ。(1289、08/4/22)[→4月目次]

【後期高齢者医療制度】vol.449《日々雑感より》
◆ふざけるな!としか言いようがない。「金を取るための言い訳」ばかりで、年金の管理はできないし、不正行為で処分されても再任用されるし、保険証はちゃんと届けられないし、数多の無駄遣いは正せないし、それなのに、生活保護も高齢者医療も「弱い者いじめ」としか思えない政策の数々に、怒りを通り越し、恐怖すら覚える。信頼とか安心とかといったものが社会から失われていった先には何が待っているのか。奪ったもの勝ちのモラル無用社会に育つ子どもたちの未来をこそ憂うべきだ。そうした不安や不信を覆い隠す愛国は愛国にあらずと説くべきではないのか。(1284、08/4/15)[→4月目次]

【入学金未納と入学式】vol.448《日々雑感より》
◆入学金未納生徒を入学式に参加させなかった千葉県立高校は大間違いである。たしかに、授業料等の滞納は問題ではあるが、たとえそれが、家計のやりくりの下位に位置付けられていたとしても、生徒を式に参加させないという措置がもたらす深刻な人権侵害をなんら正当化はできない。直接の責任を負わない生徒を傷つけてはならないのであって、事務処理の仕方で対応できる話である。入学金未納の制裁を取り返しのつかなやり方で生徒に課す高校など、もはや教育を担う施設ではない。(1282、08/4/13)[→4月目次]

【学校裏サイトA】vol.447《日々雑感より》
◆「学校裏サイト」というタイトルの本を、群馬大の下村博次教授、ジャーナリストの渋井哲也さんが相次いで出版。早速並行読みしているが、フィルタリング対象除外の認定審査といったこととは格段に違う深刻な状況への警鐘は、依然鳴らし続けなければならない。(1281、08/4/12)
◆文科省はこの1〜3月の調査で3万余りの「学校裏サイト」を見つけ、約2000を分析し、約半数に「キモイ」「ウザイ」などの誹謗中傷表現があったなどの結果を発表した。新聞報道しか読んでいないが、単に「いけません」とか、「規制しましょう」といった話ではなく、子どもたちを加害・被害から守り、豊かな人間関係を築くための社会作りをベースにした教育環境や情報モラル教育プログラムを、これまでの人権教育の積み重ねの上に作り上げていかねばならない。実際に悪質な書き込みをするものは限られているのかもしれないが、不満解決の適切さ欠如という課題は、若い世代のみならず、現代社会人に広く見られる深刻な事態だ。これは、インターネットゆえの特質もあるが、技術的問題ではなく、よって、技術的対策でこと足りるものではない。(1285、08/4/16)[→4月目次]

 ※vol.418 学校裏サイト

【チベット問題と言論封鎖】vol.446《日々雑感より》
◆マータイさんの聖火ランナー辞退は最もだろう。ことは、チベットのみならず、ダルフールにもつながる大問題だし。軍事情報を入手するためにベルリンオリンピックでヒトラーが始めた聖火リレーだから、初めから極めて政治的色彩の強いイベントだったのだけどね。(1281、08/4/12)
◆善光寺に早速落書きをした連中はどういうつもりなんだろうか。「お上盾突くことや異議申し立ては許さない」とばかりの嫌がらせは、匿名で制裁をすることの卑怯さや、無言の脅迫が、ネット上の差別・中傷にもにて最低の行為だ。kurochan自身も、事実の歪曲や手前勝手な悪意ある解釈で、ネット上で攻撃されることもあったが(ネット上ではまだログで残っているから始末が悪い)、反権力への言論封鎖がもたらす悪夢を歴史から学ぶプログラムを歴史教育にもきっちりと組み込まねばなるまい。(1288、08/4/20)[→4月目次]


【ねんきん特別便】vol.445《日々雑感より》
◆社会保険庁の杜撰な管理で保険加入が認識されずにいる人々があまりに数多くいるという、国家的詐欺とも言える問題。真面目に働いてきた人をこけにするような話で、それがこの国の実態だったんだと怒りを禁じ得ないのだが、実際の犠牲者がこんなに身近にいるとは思わなかった。同居の母に見せられた「ねんきん特別便」には、県立医大で長年看護婦(看護師)として働いていたことが記されていない。古い書類を大切にしていた母だが、どうも事態を把握していない。母の記載漏れ申告用紙を書き込みながら、一体どれほどの老人の真面目な勤労人生が、正直な社会保険料が無視され巻き上げられているのだろうかと、本当に空恐ろしくなった。安心と信頼のおけない政府に金を預けるわけにはいかないではないか。(1276、08/4/6)[→4月目次]

【沈黙の螺旋】vol.444《日々雑感より》
◆イラクやチベットの子どもたちは今、どうしているのだろうか。米兵や児童虐待に怯え、ネットいじめや愛国心の強要にさらされる日本の子どもたちをどう守るのか。大人たちは「沈黙の螺旋」に取り込まれ、多様性を失い、同化圧力の呪縛を自ら招き、子ども社会を締め付ける。心静かに夜桜を楽しむ心を取り戻さねば。(1275、08/4/5)[→4月目次]



























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