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〜 生協連からのニュースとお知らせ 〜

★11.04.06 更新★

東北地方太平洋沖地震緊急支援 報告


 3月11日14時46分頃に三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震が発生
しました。この地震により宮城県栗原市で震度7、宮城県、福島県、茨城県、栃木県で
震度6強など広い範囲で強い揺れを観測し、太平洋沿岸を中心に高い津波を観測し、特に
東北地方から関東地方の太平洋沿岸では大きな被害がありました。犠牲になられた方々に
哀悼の意を捧げ、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

 静岡県生協連とコープしずおかの共同で支援隊を準備し、23日に出発し26日に帰着。
中2日間の災害地支援を行いました。

1.支援内容

 日本生協連を通じて全国の会員生協に流された、いわて生協からの「避難所炊き出し」
支援要請に応えました。要請内容は、津波被害の大きい大槌、陸前高田、大船渡地域で、
避難所への温かいものの炊き出しのため、メニューは自由で500食以上、車、人、食材、
調理器具、食器等炊き出しに必要なものはすべて用意をお願いする、とのことでした。

2.準備

 参加者:成田(県連事務局長)、福原(コープしずおかOB)、三谷(ドライバー
      遠州トラック社員)
 車 両:2tトラック(遠州トラック)緊急車両登録
 物 資:500食分の豚汁食材(肉、カット野菜、みそ等)
     釜、かまど、水、薪、お椀、箸 などなど
     支援物資(クッキー、カイロ、おむつ、生理用品、タオル、絵本 などなど)

3.活動状況

 3月23日(水)
  11:30頃 コープしずおか石田店(備品集積、野菜カット準備場所)出発、
    ○福島県に入ると東北自動車道に、応急処置を施されている破損個所が出始める。

  23:00頃 宿泊先 いわて生協介護支援センターあい到着(盛岡市)
    ○いわて生協支援本部担当者・杉村氏が迎えてくれる
    ○寝ていると頻繁に起きる余震を感じる

 3月24日(木)大槌町の避難所6か所へ物資配り
   6:10頃 いわて生協介護支援センターあい発
    ○杉村氏の先導で出発。

   6:30頃 いわて生協本部到着(盛岡市)
    ○当日の行動指示を受ける。大槌町災害支援本部でもある城山体育館で、
      500食の豚汁炊き出しを行う、とのこと。

   7:00頃 大槌町支援に向かう
    ○いわて生協のトラック4台とともにスタートするが、途中ではぐれ独力で現地へ向かう。
    ○途中のガソリンスタンドは開店前から長蛇の列。運よく山間地の小さなスタンドで、
     軽油と灯油ありの表示を見つけ飛び込む。「30リットルまで」というスタンドに緊急
     車両証明を見せ、満タンにしてもらう。
    ○川沿いを大槌町中心部に入っていく途中、河口より7,8キロ手前から、津波が遡って
     きた痕跡が見られ始め、海が見える場所までくると町は壊滅状態。

   9:50頃 大槌町災害支援本部到着
    ○役場職員の指示で、災害本部でもある城山体育館には物資供給ができているため、
     支援の手薄な避難所を回って物資を配ることとなる。
    ○役場職員の先導で避難所を回り、静岡より運んできた食材・支援物資を配る。
       かみよ稲穂公民館・・・・・・150食分
       金澤地区生活改善センター・・ 50食分
       旧金澤小学校・・・・・・・・100食分
       役場金澤支所・・・・・・・・ 50食分
       簡易保険融資施設・・・・・・100食分
       ○○神社・・・・・・・・・・ 50食分
     野菜や肉などの差し入れに、「本当にありがたい」との感謝を受ける。
    ○先導および各避難所に入っている役場職員も家を失っており、状況は被災者と
     同じだが自分のことにまで手が回っていない。徐々に交代しながら対応を始める
     状況とのこと。
    ○コープこうべから来た先遣隊の方と話す。「私も阪神淡路大震災で家を失って、
     仮設住宅の生活をしたが、こちらの方がはるかに悲惨だ。」
    ○壊滅状態の町を歩く。写真で見る原爆投下後の広島のよう。周り360度を取り巻く
     壮絶な状況と臭いに圧倒される。「捜索の皆さまへ このガレキの中に○○○○
     (奥さんの名前だと思われる)と○○(息子さんの名前だと思われる)がいるはず
     なので、よろしくお願い致します。」の立て札が凄惨。

  14:00頃 大槌町からいわて生協介護支援センターあい(宿泊地)へ向かう
    ○釜石市街地を通るが、商店街は壊滅状態。
    ○運よく見つけた緊急支援車両用ガソリンスタンドで給油。

  18:30頃 いわて生協介護支援センターあい(宿泊地)到着

 25日(金)陸前高田市の水・食料・物資が不足する広田地域へ物資届け

   6:00頃 いわて生協介護支援センターあい発

   6:30頃 いわて生協本部到着
    ○いわて生協が用意した、豚汁500食分の食材、釜、ガスコンロ、水、支援物資を
     積む。陸前高田市の根岬公民館で豚汁500食分の炊き出しを行う、とのこと。
    ○打ち合わせ後、日生協担当職員の先導で、大阪いずみ市民生協車両3台とともに、
     陸前高田市へ向けて出発。

  10:00頃 陸前高田市の対策本部到着
    ○日生協担当職員が対策本部より指示を受け、現地へ向かう。
    ○陸前高田市へ入ると警察・消防の後方陣地にタンカに乗せられシーツを掛けられた
     遺体(と思われる)が並んでいる様子を目撃。

  11:00頃 広田地区の対策本部(広田小学校)到着
    ○現地の方の先導で、喜多公民館へ向かう。

  11:30頃 喜多公民館出発
    ○日生協・大阪いずみ市民生協と別れ、地元の方の先導で根岬公民館へ向かう。
    ○途中では、家先にポリタンクを用意して給水車両を待っている状況が見られる。

  12:00頃 根岬公民館到着
    ○根岬公民館は小さな公民館で、物資が届かず水・食料に困っている周りの部落の
     人数が合計で400余名だということが分かる。地元の代表の方と相談し、食材等を
     渡し、それぞれ部落ごとで配分してもらうこととする。
    ○発災後に支援物資と思い受け取ったら後で請求書が届くという目にあい、代表の
     方は、これは大丈夫なのかを気にしていた。
    ○根岬公民館におろさなかった水を必要な家に分けるため、家先にポリタンクを
     出している家を訪問し、近所にも声をかけてもらい水を配る。また、その家の
     依頼でペットボトルの水は物資保管場所としている近くの久保公民館へ届ける。
    ○13時頃、根岬公民館に日生協担当者到着。大阪いずみ市民生協と向かった先でも
     市の対策本部から受け取った情報と違っていた、とのこと。対策本部でも正確な
     情報は分かっていないことを実感する。

  13:30頃 いわて生協本部に向け出発
    ○自衛隊員が棒を持ち一列になってガレキから遺体を捜している現場を目撃。

  16:00頃 いわて生協本部到着
    ○鍋、ガス等の備品を返却する。
    ○支援の言葉を寄せ書きした旗をいわて生協の災害対策本部にお渡しし激励。

  17:00頃 いわて生協介護支援センターあい(宿泊地)へ向け出発
    ○途中、本日の緊急支援車両用ガソリンスタンドで給油。

  18:00頃 いわて生協介護支援センターあい(宿泊地)到着
    ○早めに寝て、深夜0時頃、静岡に向け出発を決める。

  24:00頃 静岡に向け帰着開始
    ○いわて生協支援本部担当者・杉村氏が、遅い到着となったララコープを出迎え
     に来ていて会う。対応のお礼と激励。担当者は早朝から深夜まで休みなし。

 3月26日(土)11:00頃 静岡本部帰着


<参考:援助地域の被害状況 4月1日15時現在>
大槌町 中心部が壊滅。531人死亡、行方不明者1066人。
陸前高田市 死者1032人。行方不明者1278人。



大槌町市街の様子

避難所への物資配送

大槌町の様子

釜石市市街地の様子

出発前の打ち合わせの様子

陸前高田市の様子

行方不明者捜査の様子

いわて生協へ寄せ書きを届ける





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