色 覚 異 常
最近では、色覚異常といいますが、色盲、色弱のことです。 20人に1人は
色覚異常です。そんなに沢山いるのに色覚異常について一般の人の知識はほ
とんどなく、色覚異常のある人は今でも差別をうけています。
色覚異常ってなんでしょう。
白黒に見えるの?
全色盲というタイプでは白黒の世界ですが、非常にまれです。
(上田市で2人くらいです)ほとんどの人は、正常な人とは少し違うかもしれな
いですが、色を判断できます。色のすべてが大きく異なって見えているわけでは
ありません。区別しにくい色の範囲があるだけです。
左が正常な人の見え方、右が強い色覚異常の人の見え方です。
分類は
検査表で分類されますが、赤がわかりにくい第一異常、緑がわかりにくい第二異常、
青のわかりにくい第三異常があります。頻度は男性の20人に一人、女性の500人に一
人です。
原因は
100%遺伝です。色覚異常の遺伝子が見つかっています。
治癒は
治療法はありません。ただ緑や赤のフィルターを使うと色が判断しやすくなります。
どのように考えていったらいいでしょうか
現代は、障害のある人がいかに普通の人と同じに生活できるかということが重視されて
います。差別し、制限するのではなく、どのようにしたら色覚異常の人が普通に生活で
きるか社会全体で工夫していくということが必要です。
社会生活では
色の判断で不都合を感じるものがあったら、明るい照明の下で判断する。形や手触り
を変えたり、文字で区別したりするようにする。異常者も、自分が判断できにくい色
があること理解して、取り出して明るいところで判断するなどの工夫が必要です。
学校では
職員は、色覚異常であることを他の生徒に知らせることは避ける。
図画工作の授業では、色の違いを指摘しないで、創造性を伸ばしてあげる。
チョークは白と黄をつかい、できるだけ緑や赤を使わない。どうしても使うときは赤や緑
であることを告げる。
地図帳などの教材では、平野は緑、海は青などの言葉で色を示すことも必要です。
黒板に書いた字 左が正常 右が強い異常のある人が見たとき
職業選択
職種によっては、色の識別が重要なものもあるので、本人と相談のうえで決めていくこ
とが必要です。
遺伝について
色覚異常について差別がなくなればいいのですが、まだまだ根強い差別があります。
心配な方は、医師に直接相談してください。