老 眼 鏡
同級会会などで集まると、近くが見えにくくなったという話がでます。老眼鏡を取り
出して見る人、遠近両用眼鏡を使いこなしている人、ガマンして眼鏡を使わない人な
どさまざまです。どのような眼鏡をどのように使ったら良いかよく相談されます。
私は近視があるために現在のところ老眼鏡なしで仕事ができます。若い頃よく見えると
自慢していた人は、老眼も早く始まります。
@ 老眼とはどのような状態でしょうか
近くを見るときは水晶体というレンズが厚みを調節してピントを合わせます。ピントあ
わせする力は、10歳ころをピークに次第に衰えてきます。次のような症状が出てきます。
個人差がありますので大体の状態です。40歳頃になると、遠くも近くも見えるがピント
あわせに時間がかかり疲れやすくなります。50歳頃になると近くが見えにくく老眼鏡が
必要になってきます。
B 眼鏡をかけると老眼が進むか
あくまでも年齢による水晶体の変化ですので、眼鏡をかけてもかけなくても老眼は同じ
ように進行します。厳密にいえば60歳過ぎまで毎日進んでいることになります。
65歳過ぎると行き着くところまでいって進まなくなります。
C 老眼鏡はどうしたらいいでしょう
近くが見えにくいとか、近くを見ていると疲れやすいなどの症状がでたら眼鏡を使い始めたらど
うでしょうか。見栄をはって掛けなくてもいいです。
D 使用目的による眼鏡
遠近両用眼鏡 中近両用眼鏡 近方重視の眼鏡
単焦点レンズ(普通の老眼鏡)見え方は一番優れていますが掛けはずしの煩わしさがあります。
二焦点レンズ(境目のある遠近両用眼鏡)累進多焦点レンズ(境目のないレンズ)に比べて
歪みがすくなく使いやすく、掛けたまま近くや遠くが見えます。単焦点レンズに比べて
視野が狭く視線をゆっくり上から下、下から上へと動かすと中間部で見えないところが
あります。他人から老眼だとわかってしまうのを嫌がる人がいます。
累進多焦レンズ(境目のない遠近両用眼鏡)掛けたまま遠くから近くまで見え、老眼だと他人
にわかりません。欠点として近くが見えにくく近方の視野が狭く周辺が歪んで見えにくいです。
目的別累進多焦レンズ ゴルフでは、中間から遠くを見えるように。コンピューター画面を
見る人や、歯医者さんなどは中間から近方を良く見えるようにしたレンズを合わせます。
E 当院での眼鏡処方
遠近両用眼鏡では30分以上掛けていただきます。階段を昇り降りしたり、車の運転もし
てもらいます。処方に時間をかけすぎることはありませんので、眼鏡を希望されるときは
時間的余裕をもってきてください。
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