加齢黄斑変性
見えなくなってきたので白内障の手術をしてもらえば見えるようになるかと思って来たのですが、
「黄斑変性といわれました」 説明を聞いたら恐そうな病気なのですがレーザーで治療して少し見
えるようになったのですが、再発するかもしれないといわれました。
片目が悪くなったのですがもう片目はだいじょうぶでしょうか
1.
どんな病気ですか
網膜(カメラのフイルムにあたる組織)の中央部にあって物を見るのに大切な部分を黄
斑といいます。黄斑に老化現象がおきて、黄斑が変化して視力が低下してくる病気です
2.
どんな症状ですか
視野の中央が良く見えない、ゆがむ、暗く見えるといった症状から始まります。
片目だけだと気づかないこともあります。中心部だけの障害ですので周辺部の視野は保
たれますので、失明することはありませんが、見たいところが見えないという状態にな
ります。
3. 最近、増えてきたといわれますが
アメリカでは中途失明原因の1位になっています。日本では人種差のためか多くなかっ
たのですが、高齢化や生活様式の変化のために増えてきています。また、男性のほう
が女性より多いのも特徴です。
4.
どのような変化が眼底にくるのでしょうか
二つのタイプがあります
@ 萎縮型
ほとんどがこのタイプです。 黄斑の組織が
年齢による変化のために萎縮てくるタイプです
原因は不明です。進行はゆっくりしていて視力
障害は次の滲出型にくらべれば軽度です。
治療法は見つかっていません。
A 滲出型
健康な状態では存在しない異常血管が黄斑部
にできてきます。この血管は新生血管といわれ
血管がもろいために血液や血液の成分が漏れ出
して(滲出)黄斑を障害します。萎縮型より進
行が早く0.1以下の高度の視力障害を残しま
す。レーザー光線で新生血管を凝固する。
新血管を摘出する。放射線を当てる。血管新生
をおさえる薬を注射するなどの治療が考えられ
ていますが決定的な治療法はありません。
ただ、早期に発見できるとレーザー治療ができ
て、視力の維持、改善の可能性が高くなります
5.
早期発見するには
50歳過ぎたら年に1回は眼科を受診してくだ
さい。横の表を片目で見て、線が歪んでいたら
すぐに眼科を受診してください。
6. 予防法はありますか
喫煙は加齢黄斑症の危険因子ですので、禁煙す
ることをお勧めします。紫外線もよくないと言
われていますので、日差しの強い日はサングラ
スを使いましょう。アメリカ式の食事が良く
ないという報告もあります。いずれにしろ原
因不明の病気で、これから研究が進むと思い
ます。