遠近両用眼鏡は使いにくい 2023.9
メガネを掛け替えることなしに遠くも近くも見たいという希望が多いです。そこで
遠近両用眼鏡が作られました。初めは、一枚のレンズに老眼を入れた2重焦点レン
ズでしたが昭和42年に境目のないバリラックスが発売されました。
その後、改良されてきましたがまだまだ処方に苦労します。
遠近両用レンズの設計の考え方
単焦点は、普通の老眼鏡です。遠方と近方を分けたのが二重焦点レンズです。中間部が
見えるように焦点を増やしていって、なだらかに変化するようにしていくと累進多焦点
レンズとなります。(多焦点は製品としてはないです)
遠方から近方を見ていくと目と目の幅が変化する
上から下に度数が変化するだけのようですが、近くを見るときには寄り目になるために、
斜めの動きになります。このとき必ず歪みが出ます。
左右に視線を振ると像が揺れる
レンズの横方向には特に歪みが強い場所があります。目を動かして横方向を見ると、
歪みやボケ、揺れを感じます。上右は、右目のレンズです。緑の部分は歪みが強いです。
乱視やプリズムを追加すると具合の悪さが増す
乱視のレンズもプリズムレンズも歪みがあります。累進多焦点レンズに追加するとも
っと歪みが強くなります。
使うときの注意
レンズの特性を知って、慣れるまでは以下のことに気をつけてください
1, 目線を振らずに見たい物に顔の正面を向ける。
2, 近くを見るときは顎をあげる
3, 歪みの部分から入る景色を意識しない。
レンズの設計は進歩していますが、歪みを取ることはできません。
レンズになれるためには、近方の度数が少ない若いうちから使い始めることも必要
です。
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