乱視と乱視のメガネ 2021.11
乱視の目についての説明はなかなか理解しにくいです。わかりやすく説明してみようと思います。
乱視のメガネについても説明します。本当はもっと複雑なのですが簡単にまとめてみました。
乱視とは
角膜の形は下の左図のような球形ですが、乱視の目では右図のようにラグビーボール様です。角膜の形を
調べる機器でみると、左は角膜のカーブが全方向均一ですが、右は縦方向のカーブが強いことがわかります。
オレンジ色の部分は角膜のカーブが強いことを表しています。
乱視の目では光はどのように像を結ぶか
乱視にもいろいろ種類があります。一番わかりやすい近視性単性直乱視を例にとって見てみます。遠方か
らの光は方向によってピントの合う場所が違います。縦方向の光は眼底の前に像を結びます。横方向の光
は眼底に像を結びます。
乱視を調べる表(右の放射線状の図)を見ると、横が薄く縦が濃く見えます。縦方向にピントが合ってい
ると思うかもしれませんが、縦方向の屈折が強く「線がブレて」重なり合って濃く見えます。
中間の斜めの線は縦と横の線の間に像を結びます。
乱視のレンズ
乱視のレンズは円柱から作られるので円柱レンズといいます。この乱視では、縦方向の屈折を弱めるレ
ンズを使うと眼底にピントが合います。円柱レンズの凹レンズを横にすると、縦方向の屈折を弱めること
ができます。レンズの方向を軸といいます。軸は角度で表します。横方向にレンズを入れると180度です。
レンズの表記の例は – CYL 2.00 D AXIS 180°(強さ2.00の円柱凹レンズを180度に入れた)
乱視はもっと複雑
乱視の原因は角膜だけではありません。水晶体も乱視の原因となります。乱視に近視や遠視が加わること
もあります。不正乱視と言って乱視の軸が直交していない乱視もあります。
乱視のメガネの処方は難しくかなり気を使います。必ずしも乱視=悪でもありません。
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