メガネの度数とコンタクトの度数
2021.10
コンタクトレンズを使っていた人にメガネを処方した時に、コンタクトとメガネの度数が違
う理由を聞かれました。強い近視の人でメガネの方が見えにくいという場合があります。
メガネとコンタクトの違い
メガネは角膜から12mm(0.012m)の位置にあります(左図)。コンタクトは角膜の上にあります(右図)。
近視のレンズは、遠方からの光が焦点(右図の●)から来ているように見せます。
レンズから焦点までの距離を焦点距離といいます。
レンズの度数は次の式で表されます。
メガネの度数 = -1÷ メガネの焦点距離
コンタクトの度数 =-1÷(
メガネの焦点距離 + 0.012m )
例 メガネの度数がー10Dの時
メガネの焦点距離 0.1m コンタクトの焦点距離 0.1m +0.012m
1÷0.112=8.9 → コンタクトの度数はー8.9D
次のグラフで表されます
近視のレンズについてグラフで表すと右図になります。縦軸はレンズの度数です。度が強くなるにつれて
メガネとコンタクトの差が大きくなります。
遠視では、コンタクトの焦点距離=(メガネの焦点距離-0.012m)となり、コンタクトの度の方が大きいです。
なぜ強い近視のメガネは見えにくいか
1,小さく見える
人の目は近視のレンズを通して物体を見ると、虚像を見ます。脳は虚像からきた光が平行方向から
来たと判断します。そのために小さく感じます。
2,歪んで見える
レンズには歪みやボケがあり、これを収差といいます。収差のうち右図の歪曲収差
(わいきょくしゅうさ)がメガネの見え方に大きく影響します。レンズが目から離れるほど
歪みは大きくなりますのでコンタクトよりメガネの方が具合悪く感じます。
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