紅葉はなぜ起こるか 2020.11
紅葉の季節になってきました。紅葉はなぜ起きるのか、なぜ黄色や紅色なのでしょうか。
紅葉の仕組みを調べてみました。
① そもそもなぜ落葉するのでしょうか
樹木は、夏の光が多い時は大きな葉で光合成をして、冬は休眠して激しい寒さや乾燥に耐えま
す。無駄なエネルギーを使わないように葉を落とします。
② 紅葉は葉を落とすための準備です
1番目の図 春から秋の状態です。
葉には「クロロフィル」という緑の色素と「カルチノイド」という黄色の色素が含まれていて、
協力して光合成を行います。この時点ではクロロフィルの色の方が強いので葉は緑色です。
2番目の図
秋になって日差しが弱くなってくると、先に「クロロフィル」が分解されて「カルチノイド」が
残ります。この時点で葉は黄色になります。
3番目の図
葉から茎の間に「離層」ができます。葉に溜まった炭水化物(糖)が樹に送られなくなります。
炭水化物がアントシアニンに変化します。アントシアニンは赤い色素のため紅葉します。
4番目の図
葉は離層から切り離されて落葉します。
葉が緑から紅色になるもの カエデ モミジ ツツジ
厳密にいうと黄色になるときもありますが、黄色と紅色がほぼ同時に進行しますので、黄色の状
態がなかったように見えます。
葉が緑から黄色になるもの イチョウ ヤナギ カバノキ
黄色から紅色への反応がほとんど見られないため、黄色のまま散ってしまいます。
葉が緑から黄色を経て紅色になるもの トウカエデ
順番に分解、合成が起きるために色が黄色から紅色に変化します。
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