眼鏡では病気はなおらない 2016.1
病気の説明をした後、よく聞かれるのが、「眼鏡で見えるようになりますか」
白内障、緑内障、加齢黄班変性などの病気があり、よく見えない患者さんに、病気
の説明、治療法の説明をすると、決まって聞かれるのが「眼鏡でよくなりませんか」
丁寧に説明したのに理解してもらえないかとがっかりします。
白内障のさん
A 免許の更新で警察に行ったが視力が悪くて通らなかった、眼鏡を作るように言
われて眼鏡に行ったが視力がでなかった。
私 白内障があり眼鏡をかけても視力がでません、免許の更新のためには手術が必要
です。
A 警察では眼鏡を作るように言われたので処方してください。
なぜ眼鏡で見えないのでしょうか
左図は近視のためにピントが合いません。中央図は眼鏡でピントを合わせた状態
です。右図は、ピントが合っているのですが白内障の濁りのために光が眼底に少し
しか届かない ➡ 合っている眼鏡でも中間部に濁りがあるので見えません
加齢黄斑変性のBさん
B 最近物が歪んで見えにくくなってきました。
私 加齢黄斑変性という病気です。これ以上進まないようにするためには目に注
射をします。
B 眼鏡を作り直せば見えるようになりますか。
なぜ眼鏡で見えないのでしょうか
眼鏡があっていて眼底にピントが合っていてもピントのあっている部分(図の
赤い部分)が病気になっているので視力が悪いです。
◎ 眼鏡の度を強くすれば見えるようになるわけではありません
左が眼鏡を掛けない状態です。ピントが合っていません。中央は度のあっている眼鏡
を掛けている状態です。一番よく見えています。右は度を強くした状態です。ピント
が合わないのでよく見えません。眼鏡は度を強くすれば見えるというわけではありま
せん。
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