瞼のできもの 2015.7
マブタは、皮膚、筋肉、粘膜(結膜)、軟骨(瞼板)、皮脂腺、汗腺、毛など様々な組織か
ら構成されています。そのためいろいろな腫瘍ができやすいです。ものもらいだと思っていた
ら悪性の腫瘍であることもあります。瞼にできるできものについて説明します。
良性のできもの
① いわゆる「ものもらい」
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
まぶたにある脂腺や汗腺に細菌が入り感染を起こした。 抗生物質の点眼をします。
霰粒腫(さんりゅうしゅ)
まぶたにある脂腺に脂肪がたまり炎症をおこしたものです。
② 皮膚黄色腫
皮膚内に脂肪の多い細胞がたまります。気になるなら切除します。
③ 乳頭腫
皮膚の角質が増殖。表面がツブツブしています。
④ 脂漏性角化症
老人性のイボともいわれます
⑤ 母斑(ほくろ)
大きくなるようなら切除します
麦粒腫 霰粒腫 皮膚黄色腫 乳頭腫
脂漏性角化症 母斑
悪性のできもの
① 基底細胞癌
表皮を構成する基底細胞が増殖した腫瘍で、マブタの悪性腫瘍のなかでは最も多
い腫瘍です。悪性度は低いです
② 脂腺癌
脂肪を分泌するマイボーム腺やツァイス腺から発生します。悪性度が高く転移
します。霰粒腫と間違われることもしばしばあります。高齢者では霰粒腫の手術
でも病理検査をする必要があります。
③ 扁平上皮癌
マブタの裏側、結膜に凸凹が見られます。
④ 悪性黒色腫
基底細胞癌 脂腺癌 扁平上皮癌
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