複視を防ぐ方法 2015.2
左右の目は同じ方向を向いていて物が一つに見えます。いろいろな原因で目の位置がズ
レると物が二重に見えます。この状態を複視といいます。治療には手術が必要なことも
ありますが、すぐに手術をせずに様子を見たり、手術の適応にならないことがあります。
そういった時に物が二重に見えるのを防ぐにはいろいろな方法があります。
片目を隠す
ズレている方の目を隠します。隠すには、眼帯・アイパッチ・眼鏡に布やガーゼを貼
るなどの方法があります。簡単ですが外見が悪いので嫌がる人がいます。
遮蔽レンズを使う
特殊なレンズを使います。(東海光学オクルア)上左の写真では、左目に遮蔽レンズ
を入れています。外から見ると目が透けて見えます。レンズを通して外を見ると霞ん
で見えます。右はパソコンの画面を見た時です。左が遮蔽レンズを通して見ています。
実際、使った患者様の感想は、ガーゼなどで隠すよりも視野が広くて具合いいそうです。
プリズムレンズを使う
左図のように右目が外を向いていると物が二重に見えます。右図のようにプリズム
レンズを使うと一つに見えます。目の位置のズレが小さいときは、プリズムレンズ
の眼鏡を処方し、ズレが大きいときは膜プリズムというレンズを眼鏡に貼ります。
写真右がプリズムレンズ、写真左は眼鏡の左側に膜プリズムを貼ってあります。膜
プリズムは、薄いのでズレが大きい時に使えますがスジが目の前に見えるのが具合
悪いです
ボトックスの注射
麻痺した筋肉の反対方向に働く筋肉の周囲に注射して、筋肉を麻痺させてバランス
をとります。日本では申請中です。近々使えるようになると思います。
戻る