目 の 解 剖
先日、長野県の眼科の病院・医院で働くスタッフの講習会に行ってきました。講義の
後、簡単な試験をしました。目の断面図を描かせたのですがほとんどの人の図が不十
分(つまり下手)でした。
患者さんの説明のためにも、目の図を正しく描けることが必要です。
患者さんにも、病気の理解のために目の解剖を知っていただけたらと思います。
目の断面図です
右目を上からみた図です。なかなか理解しにくいかと思いますが、頭を上から輪切りにして
いって目玉を水平に切った状態を想像してください。
白内障は、水晶体が白くなる病気です。光が通る部分に濁りが出るので見えなくなります。
飛蚊症は、硝子体の濁りが見える状態です。
硝子体出血は出血が硝子体のなかに出ている状態です。
眼底出血は網膜の出血です。
結膜下出血は結膜血管が切れておきる出血です。眼底出血だと心配する人がいますが、眼
と結膜は全く別の場所です。
網膜剥離は、網膜に孔があいて剥げてくる状態です。
人間ドックで、視神経乳頭陥凹とか、緑内障の疑いと言われるのは、眼底写真で視神経乳頭
に異常があるときです。眼底検査で動脈硬化があると判定されるのは、網膜にある血管の
状態を見ているのです。
糖尿病による出血は眼底におきます。進行すると硝子体中に出血をおこしたり、網膜剥離と
なります。
ブドウ膜炎 虹彩・毛様体・脈絡膜をあわせてブドウ膜といいます。その炎症をブドウ膜炎
といいます。
加齢黄斑変性は眼底の黄斑部の病気です。治療の注射は、病気の部分に薬が届くように硝子
体の中に入れます。
図で説明されてもなかなか理解出来ない
目は球体ですので、平面図で説明されても理解できないという人がいます。そういう時は、下図のような眼球
の模型を使うと理解しやすいようです。一番多い白内障という病気でさえ、病気の場所がよくわからないという
人が多いです。断面図を見て自分の病気がどこなのか理解してください。
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