眩しさと遮光眼鏡
この季節になると眩しさを訴える人が多くなります。眩しいのを防ぐためにサングラス
を使っている人もいます。サングラスの色にもいろいろあります。また、眩しさを防ぐ
特別なレンズがあります。遮光眼鏡といいます。その仕組み、見え方、使い方を説明し
ます。
「まぶしさ」の原因は まぶしく感じるのは、光が散乱するからです。太陽からの光は空
気中を通過するときに小さな粒子にあたり進む方向に対して横方向に光をだします。進
む方向に対して横方向にでる光を散乱光といいます。(下左図)これが眩しさの原因と
なっています。散乱の強さは波長(光の色)によって違います。下右図のようにプリズ
ムというレンズを通すと太陽の光はいろいろな色に分かれます。青色は赤色の10倍散乱
光があります。そのため、まぶしさの原因は青色であると考えられています。
眩しいと見えにくい 夜間、対向車のヘッドライトが当たるとまぶしくて見えにくく感じ
ます。このことからも眩しいと見えにくいことがわかります。正常な目の人でも眩しい
のですが、目の病気の人や視力の悪い人は余計具合の悪さを感じます。
遮光眼鏡 眩しさをなくすには、青色の光を除く眼鏡を使ってあげればいいことになりま
す。眩しさが少なくなると輪郭もはっきりします。そのために特殊なレンズを使います
そのレンズを遮光眼鏡といいます。下左図は、遮光眼鏡を使った時です。青の光がレン
ズでカットされます。空を写してみました。中央写真は普通に撮影したもの、右下写真
は遮光レンズを付けて撮影したものです。遮光レンズを通したほうが、雲の形がはっき
りと解ります。スキーで黄色いゴーグルを使うと雪面のギャップが見やすくなりますが
同じ理由からです。
サングラスとどこが違うのか 下の図はサングラスを使った時です。サングラスは全部の
色をカットしますので、眩しさは少なくなりますが、暗くなって見えにくくなります
遮光レンズでは眩しさもなくなり、明るく感じます。
どのような人に有効でしょうか 角膜に濁りがある人、白内障の初期の人、緑内障で視野
異常や視力の悪い人、網膜色素変性症、視神経の病気などに有効です。白内障の手術の
後の眩しさにも有効です。病気のない人でも明るい戸外で使うと眩しさが減り見やすく
なります。また、夜間の運転では眩しさがなくなりはっきり見えます。病気の有無に関
わらず、眩しかったら試してみるといいと思います。
戻る