マブタが下がる
年齢による変化で、瞼が下がってきて具合が悪いという人が増えてきます。瞼が下がると
いう症状には、眼瞼皮膚弛緩症(がんけんひふしかんしょう)眼瞼下垂(がんけんかすい)があります。それぞれの治療について説明します。
@ 眼瞼皮膚弛緩症
上マブタは皮膚の老化現象が最も出やすい場所です。上マブタの皮膚は次第にたるんでき
て高度になるとマブタの縁を乗り越えてかぶさって視野を遮るようになって来ます。次に
説明する眼瞼下垂と混同されることが多いです。
手術で余った皮膚を切ります。手術時間は10分程度です。麻酔の注射は痛いですが、手術
中、手術後には痛みはありません。30分くらい休んで帰れます。翌日には眼帯がとれ、1
週間後に抜糸します。
左の写真は手術前です。マブタの縁を越えて皮膚が垂れているのがわかります。
中央は、手術のときの写真です。印をした部分の皮膚を切り取ります。
右は、手術後1週間、抜糸後の写真です。傷の赤いのは1ヶ月ほどで綺麗になります。
A 眼瞼下垂
マブタを挙げる筋肉(眼瞼挙筋)の働きが衰えてくるためにマブタが下がってくる状態で
す。マブタが瞳にかかると見えにくくなるので手術します。
手術は、マブタを挙げる筋肉を縫い縮めます。時間は30分程度で30分休んで帰れます。
麻酔の注射は痛いですが手術中は痛みがありません。翌日、眼帯をとり、1週間後に抜糸
します。
左は手術前の写真です。マブタが下がって瞳がほとんど見えなくなっています。
中央は、手術中の写真です。眼瞼挙筋(がんけんきょきん)に糸を掛けて縫い縮めてい
るところです。 右は手術後2週間の写真です。
出血の少ないメス
手術には高周波ラジオメスを使います。高周波の電流が細胞を流れる時の抵抗によって熱
がでます。その熱により細胞中の水分が膨張し切開します。また熱によって止血することが
できるので出血の少ない手術ができます。普通のメスに比べて力が要らないので綺麗に意図
したように切ることができます。下左が本体、下右の黄色い針がメスです。
戻る