目の救急 (見えにくいとき)
いろいろな原因で見えにくくなります。見えにくくなったときに何が考えられるのか、
どうしたらいいのか説明します。
見えなくなるとパニックになりますが、まず症状を整理してください。受診するときも
整理して話していただくと診断の助けになります。
いつから見えにくいのか(急に見えなくなったのか、少し前からか)
どちらの目が見えにくいのか(片目か両目か)
どのように見えにくいのか(全体か 部分的か 墨を流したよう 膜がおりてきたよう)
次に、以下の症状に当てはまるものがあるかさがしてください。
( ★★★ すぐに受診 ★★ 翌日には受診 ★ 2,3日中に受診 )
@今まで見えていたのが突然見えなくなった、真っ暗になった(★★★)
目や脳の血液の循環障害が考えられます。早めに受診してください。
写真の血管周囲の白い部分が血液の流れなくなった部分です。
A急に見えなくなり眼痛、頭痛、充血などを伴う(★★★)
緑内障の発作が考えられます。吐き気や腹痛があるため内科を受診
する人もいます。頭痛、腹痛があったら見え方をチェックして、
見えないようならすぐに眼科を受診してください。
B 黒い影がチラチラ見えたり、光のない所で光が見える (★★)
飛蚊症、光視症といいます。眼底出血や網膜に異常のあることもあ
ります、早めに受診してください。
C両目で見て物が二重にダブって見える (★★)
眼球を動かす筋肉が麻痺していることが考えられます。局所的な神
経の異常が多いです。糖尿病、高血圧や脳内の血管異常のこともあ
りますので早めに受診してください。
D 片目で二重に見える (★)
黒目に濁りがあるときや、白内障が考えられます。
E 視野が狭くなったり、一部欠ける (★★)
眼底の病気、緑内障、視神経の病気、脳内の病気が考えられます。
急になったときは、早めに受診してください。両方の目で見ると
正常なほうの目が悪い目の見えにくさを補っていますので、なか
なか気がつかないことがあります。緑内障のように長期にすこし
づつ悪くなると、片目が失明しても気がつかない人がいます。時
々は片目ずつ見てみましょう。(左図は緑内障の視野欠損)
F ギザギザの光が見えた後、見えにくくなって頭痛がおきる (★)
このような状態を閃輝暗点といいます。偏頭痛が考えられ
ます。
G 物がゆがんで見える(★★)
変視症といいます。網膜剥離、中心性網膜症、眼底出血
などが考えられます。早めに受診してください。
H 電球に笠がかかって見える (★★★)
電球などをみると回りに笠がかかったようにみえることが
あります。角膜に水がたまっている状態が考えられます。
緑内障の発作のこともあります。
I 物を見るときに眩しい (★)
疲れていても眩しさを感じることがありますが、角膜、結膜
の病気白内障や目の中の炎症でも眩しくなることがあります。
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