緑内障

 緑内障とはどのような病気なのでしょうか。かつては眼圧が高くて目の神経が
 障害されるのを緑内障と言っていました。最近では、眼圧が正常な緑内障が多
 いといわれています。ではいったい緑内障とはどのように診断し、治療するの
 でしょうか。


 緑内障はどのような病気でしょう
  目には硬さがあります。目の硬さのことを眼圧といいます。視神経は常に眼圧で
  押されて
います。視神経の耐えられる力以上の眼圧が加わると視神経が障害され
  てきます。
この状態を緑内障といいます。

 眼圧がいくつなら緑内障ということではないのですか
  眼圧の統計的な正常値は10mmHgから21mmHgです。しかし、視神経の
  耐える力が
弱いと正常といわれる眼圧でも視神経が障害されてきます。視神経が
  強いと眼圧が高くても
障害されません。

では診断の基準はなんですか
  その人の目が眼圧に耐えられなくなり、視神経が障害されて視野が欠けてくれば
  緑内障です。
眼圧が15mmHgでも緑内障の人もいれば、24mmHgでも正
  常な人もいます。

 眼圧測定は必要なのですか
  眼圧は診断には参考値です。ただ、緑内障の治療は今より眼圧を下げることです。
  眼圧を定期
的に検査してその人にとっての正常値にする必要がありますので治療を
  していく上で重要です。

 どのような検査をするのですか
  視力 視力は視野がかなり狭くなって失明の寸前まで正常
です。
   眼圧 眼圧計を用いて測定します。目に触らずに空気を目に当てて測定する方法と、
     目薬で麻酔して小さなチ
ップを目に当てて測定する方法があります。

眼底検査 目の神経の状態を見るために、検眼鏡や眼底カメラを使います。


  左が進行した緑内障の視神経、右が正常の視神経です。     
           





  視野検査 視神経の機能がうまく働いているか、小さな光を見せて判定します。











  治療は
  その人にとって正常な眼圧まで下げることです。その人にとって
       正常な眼圧とは、視野や眼底の異常が始まったり進行しない眼圧です。

       点眼薬で眼圧が十分下がらないときは手術をします。

 
  治療の目的は
  今より悪くしないことです。障害された視神経は元に戻ることはありません。

 日常生活で注意することは
  痛くない病気ですので、ついつい面倒になってしまいますが、決められたよう
  に点眼をし
定期検査を必ず受けることが必要です。生活で特に気を使う必要は
  ありませんが、喫煙は
血管を収縮するのでよくありません。自覚症状が出るの
  は病気が進行してからです。
50歳過ぎたら眼科での定期検査をすることをお勧
  めします。

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