サムライ世界には「黒歴史」と言われる作品・商品が数多く存在します。
香取慎吾のアニメしかり、様々な漫画版しかり。
なにせオフシャル作品であるポリゴン3部作(64・アスラ・蒼紅)がまとめて黒歴史扱いな始末。
ネオジオ最終作である零SPも様々な問題からこのまま黒歴史として葬られる事でしょう。
・・・しかしそう考えると本当に黒歴史ばっかりです。
そのチャレンジブルな姿勢からサムスピシリーズは「SNKの核実験場」と言われたり言われなかったり。
そんな黒歴史作品の中でもトビキリの黒歴史がこの「郷里之畏友編」です。
この作品はいわゆるOVA。
OVAの作品はこの前にアスラ斬魔伝もありました。この作品も色々とネタ要素満載な作品でしたが。
この作品におけるキーワードはふたつ。それは「そのエロスな内容」と「続編」。
まず第一の要素、「そのエロスな内容」について。
この作品のキャラデザは・・・梅津泰臣氏。
・・・何故に???
第一報を知ったサムライファンは揃って首を傾げました。
何せ梅津作品で最も有名と言えば「カイト」「メゾフォルテ」に代表される18禁アニメ。
どう考えてもその作品群とナコルルのイメージの間で接点が見つかりません。
むしろ真逆。この時感じた違和感は発売後に阿鼻叫喚の叫びとなって明らかにされます。
結論から言ってしまえばナコルル、脱ぎます。かなり盛大に。
流石はOVA!SNKにできない事を平然とやってのけるッそこにシビれる!あこがれるゥ!
そのあまりの扱いから誰もが「売れなくなった女優は脱ぐしかない」というフレーズを思い出しました。
ナコルルだけではなく他のキャラ達も正直見てて頭を抱えたくなるような姿を晒してくれます。
そして第二の要素、「続編」。
この作品は単品で完結するタイプではないので、当然この話だけでは全く終わっていません。
しかしその続編ですが・・・それは永久に出る事はありませんでした。
ストーリーとか全て宙ぶらりんのままこの物語は投げっぱなしで幕を閉じたのです。
詳しい真偽は不明ですが、有力な説なのが販売元のグルーヴコーポレーションの倒産。
というわけで「脱いだナコルル」という事実と共に正真正銘闇に葬られた作品となったわけです。
正に黒歴史の名に相応しい一品と言えるでしょう。
【ナコルル】
露出が吹き荒れる格闘ゲー界に清楚を前面に押し出し一躍大スターとなった
格闘ゲーマーならば誰でも知ってる、サムライスピリッツのヒロインキャラのナコルルさん。
・・・だったんですけど。
今作は色々な意味でタイヘンな事になっております。
物語はナコルルさんが傷だらけになって雪原を彷徨っているところから始まります。
PCゲー版と同じく天草討伐が終了してカムイコタンへの帰路でしょうか?
(OVAでは天草の存在は確認できず。)
雪原で力尽きたと思われた時、なぜか現れたマナリ&ヤンタムゥに助けられたナコルルさん。
家で傷の介抱・・・なのですがこのシーンからナコルルさんは決定的な一歩を踏み出してしまいました。
脱いでますよ!今まで露骨にこの手のサービスとは無縁なナコルルさんが!
今まで素肌を晒す事は全くといっていいほど無かったキャラなのに・・・。時代は残酷です。
あ・・・あ・・・???
見えちゃってる!見えちゃってますよナコルルさん!
わざとピントがぼやけた画像を用いたのは最後の良心と言っておきましょう(えー。
この後ピントはバッチリ合います。もうここらへんで見ているこちらはあんぐり状態ですよ。
そしてこれ何てエロゲ?なお約束で家の中に入ってくるヤンタムゥ。
当然正面にいるナコルルさん・・・。
うぎゃっ うぎゃっ うぎゃーっ
右の画像を用いたのは最後の良心(ry
この後カメラは思いっきり下へスクロールします。当然、モロ見えです。
その、何と言うか、諸行無常で栄枯盛衰といった単語が頭をかすめて涙がチョチョ切れそうです。
もう売れなくなったアイドルや女優は脱ぐしかないのか・・・。
誰もがそのフレーズを思い浮かべましたとさ。
以上、ナコルルさんが踏み出してしまった決定的な一歩でした。
その夜、ナコルルさんは悪夢にうなされます。
昼間にあったあんな脱衣シーンを考えるとうなされて当然とか思いますが何やら違う模様。
謎の少年に後ろから斬りつけられ倒れ付すナコルルさん。
どうやらあの背中の傷はこの時についたモノらしいです。
立ち寄った村で何らかの仇に間違えられて子供に斬られたというのが顛末でしょうか?
・・・それはアスラ斬魔伝の牙神幻十郎だっ!!!!とサムライファンの誰もが思いました。
(アスラ斬魔伝の幻十郎EDで幻十郎は背中から子供に刺殺されて死亡します。一応オフィシャル。)
マナリと共に出かけた先に現れる突然の敵・・・熊!!!!
そう、ゲーム版で多くのプレイヤーを絶望のどん底に突き落とした暴走熊がまたもや登場です。
もう正直コイツのせいであのゲームを何度やり直した事か・・・。
正直いい思い出全く無し!!!
そしてゲーム版と同じく戦いを拒否するために何も出来ないナコルルさん。
結局この窮地を救ったのは紫の衣のあのお方です。
この作品でもやはりナコルルさんは悩みっぱなしです。
しかもそれで解決した事態が何一つ無いという所までゲーム版と同じ。
こうしてゲームと同じくレラさんの株がどんどん上がっていく事になるわけです。
ナコルルさん、悩んでいるだけで何もして無いし!!!
でも、脱ぎます。まだまだ脱ぎます。
みんなが湖で泳ぎに行ってる時に、一人謎の全裸状態。
凄い事に、この時に脱いでいる必然性が一切感じられません。
ああ、僕達の知っているナコルルさんはどこか遠くに行ってしまわれたんだなと痛感させられたワンシーンでしたとさ。
脱ぎながらも悩み続けるナコルルさん。今度はどこかの崖の上です。
しかしナコルルさん、悩むのはいいのですが台詞をほとんど喋りません。
つまり、何で悩んでいるのかが全く視聴者に伝わってこないのですよ。
断片的な回想シーンでそれを判断するしかありません。
ゲームで予備知識があるからまだいいものを、何も知らない人が見たときの感想はどうなることやら。
そんな高い所に立っていると死亡フラグですよーと思っていたら案の定崖が崩れて落ちました。
そして・・・打ち切り!!!この崖から転落したナコルルさんがその後どうなるかは永遠に語られる事はありませんでした。
発売元の倒産と言う切ない事態のため、その豪快な脱ぎっぷりの事実と共に文字通り闇に葬られる事になったのです。
しかしまぁ・・・ナコルルさんの紹介なのに画像の肌色含有率の高さがこの作品の全てを物語ってますね。
【リムルル】
正直リムルルはこの作品において重要なキャラではないです。
役回りもどちらかというとサービス要員のおまけみたいな位置付け。
ストーリーとかに全く絡んできませんし。
ノゾキの犯人、ヤンタムゥへの制裁に使ったコンルノンノ!
実はこの作品で唯一必殺技を使用したキャラでもあります。ナコルルとか戦ってないし!!!
しかしまぁ何ともダイナミックなモーションだ。
チラリと見えるへそがサービスなのかもしれませんが、この作品におけるサービスっぷりに比べるともはや朝メシ前。
悪夢にうなされるナコルルを見てアンニュイな表情を見せたりもします。
ここらへんの扱いは妹っぽくてちゃんとリムルルっぽい。
ちなみに神谷けいこが演じたリムルルはおそらくこれが最終作。
この作品以来、ぷっつりと神谷けいこの名前は出てこなくなります。
・・・よりにもよってこの作品が最終作じゃなくても・・・。
あ・・・あ・・・?
いきなり下着姿で湖に遊びに来ました。サービスとかその領域をブッチしております。
昔のサムスピでは全く考えられないシーンですね。時代は変わったのですよ・・・うう・・・。
情け容赦ないサービスのオラオララッシュっぷりに、もう涙でTVが見えません。
そんなに洗濯板っぷりを前面に押し出さなくても。
しかし左の画像の後ろにいるのはマナリとヤンタムゥ。
・・・とりあえずヤンタムゥが一緒にいるという異常さに気がついて下さいその場の皆さん。
というかこの状態で普通にしているヤンタムゥのほうが異常なんじゃなかろうか。
ヤンタムゥ・・・恐ろしい男・・・!
ラストシーンでも大開脚でサービスです。もう頭痛がして(ry
これだけのサービスでもナコルル&マナリのもうヨゴレとも言える露出に比べれば全然普通と言う狂った事実!
この世界は恐ろしい所だぜ・・・!!!
【マナリ&ヤンタムゥ】
ゲームから引き続きご登場のオリキャラズ。
雪原で倒れたナコルルを助けに来る冒頭で初登場。
なんでナコルルの位置が分かったのかとかの細かい事は考えてはいけません。
しかしまぁヤンタムゥ、相変わらずの爽やかさです。逆に笑いが出るくらいに。
ナコルルの傷の介抱をするマナリ。
色々な意味で見てる人間を唖然とさせた、この作品で屈指の迷シーンです。
ついにナコルルさんが脱いでしまわれた!!!
そしてお約束のようにヤンタムゥ登場。
この時、ナコルルさんが決定的な一線を踏み越えてしまいます。
詳しくはナコルルさんの項目にてどうぞ。
その後のヤンタムゥ、リムルルのパワフルコンルノンノを喰らって見事氷漬けに。
ゲームと同じように、マナリ&ヤンタムゥはどう見てもいい仲にしか見えません。
しかしそこはヤンタムゥ、そこらのエロゲー主人公並の鈍感スキルを発揮しておられます。
普通にナコルルを気にかけるヤンタムゥ、それを見て微妙な心境のマナリ。
ここは直接対決と草原で女同士で一騎打ち・・・じゃなくておしゃべりタイム。
今までにこの場所にヤンタムゥを連れてこなかったのかを問うナコルル。
マ「ナコルルが旅に出てから、ヤンタムゥは私をあまり誘ってくれなくなったの・・・。」
ナ「そう・・・。ねぇマナリ、歌を聞かせてよ。」
サラリと受け流しました。
友人の悩み相談を華麗にスルーして笑顔で話題転換。
「この作品のナコルルはなんか黒い」と言わしめた一幕といえるでしょう。
そう考えると上のマナリの目の前でヤンタムゥと楽しそうに話すのは策略なんじゃと思えてしまうから不思議。
そしてまたもや問題のシーン、マナリの歌。
歌う曲は・・・「二番目の奇跡」。
そう、歌が下手で多くのプレイヤーをずっこけさせたゲームのあの迷曲がまたもや我々の前に立ちはだかりました。
その歌は相変わらずの破壊力でいい感じに頭をか抱えたくなります。
ところで歌の最中に子供時代のナコルルたちの回想が入ったりするんですが、
この絵はあまりにもあんまりであった。
色々と間違いすぎだろ!流石に!!
あ・・・あ・・・?
おそらくイメージ映像なんでしょうが、
歌ってる最中に突然マナリが魔法みたいなものを発動して全裸で空へ昇っていきました。
ついにマナリも脱ぎました。しかも意味不明に。
この歌のシーン、なぜか約1分半も歌い続ける上に
これらのインパクト絶大の演出などによってこのOVAで最も記憶に残るシーンとなる事に。
その歌、正に洗脳電波。
マナリの攻撃はとどまる事を知りません。
今度はヤンタムゥと一緒に水泳です。しかも泳げないからヤンタムゥにべったりです。
左の画像の時の台詞は「ヤンタムゥ・・・離さないでね」。
あてつけですか?それは悩み相談をスルーしたナコルルさんに対するポーズですか?
もうここらになるとそんな黒いうたぐり全開といった感じです。
しかしこの状況で完全に平静を保っていられるヤンタムゥは悟りでも開いているのかしら。
右の画像は見方によっては超奥義「あててんのよ」な状態と考えられなくも無いです。
そんな状態でも修験者のように理性を保てるこの漢・・・只者ではない。
そんな感じでナコルルとの確執なんかを匂わせながら・・・打ち切り!!!
色々と伏線めいたものも全部語られる事無く投げっぱにされたのでした。
中盤〜後半にかけてのマナリのテコ入れっぷりのせいで、ナコルルなんかよりもよほど印象が強い状態に。
ゲームと同じでぶっちゃけナコルルは悩んでるだけで何もして無いですし。
【レラ】
ナコルルさんの悪夢の中でたびたび登場する紫の衣を纏った謎の人物・・・。
そう、作中で明確な明記はありませんが零シリーズからプレイヤーキャラへと昇格したレラさんです。
声優は零シリーズと同じく氷上恭子さん。この作品が氷上レラ初登場という事になります。
・・・ぶっちゃけ最初聞いた時は割とおばさんっぽい声だなーとか思ってしまいました!死!
ナコルルさんの夢の中のみのキャラと思いきや・・・しっかりと実体を持ってらっしゃる模様。
左の画像の構図はPC版と同じでごく少数の人だけがニンマリ。
どうやら自然を脅かす何か大きな存在を感知してるらしく、ゲームと同じくナコルルに戦う事を迫りますが・・・?
しかし何故だか知りませんが、どうやらレラさんは高い所が大好きな模様です。
レラ関連の映像はほとんどが見下ろし系の構図ばかりですしね!
個人的にこの作品で最も格好よいと思ったシーン。
ナコルル&マナリに襲い掛かった暴走熊を、正に風のように現れて一刀のもとに斬り伏せる!!
この間2秒ぐらい完全無音で流れるような動作で走りこんで抜刀→一閃。
格好良過ぎますレラさん。というか冷静に考えるとこの作品の唯一の戦闘アクションシーンだったりする。
しっかしまぁ、本当にレラさんがこなかったらどうするつもりだったんでしょうかナコルルさんは。
ちなみにレラさんが使っている武器はれっきとしたチチウシです。どーやらナコルルさんの家から拝借してきた模様。
そしてナコルルさんに説教する時も熊の上から。本当に高い所が好きですねこの人は。
胎動し始めた敵の存在、ナコルルの悪夢に出てくるナコルルの背中の傷のエピソード…
色々と伏線を張っていたレラさんですが残念ながら打ち切りのため何一つ解決せず。
根本部分で?が乱れ飛ぶような存在になってしまいました。
そしてあらためて考えるとこの作品のメイン女性キャラで唯一脱いでいません。
もしかするとレラさんはこの作品における最後の良心だったのかもしれません。
【ホクテ&ミカト】
カムイコタンに住む子供達。
ゲーム版ではそのあまりに凄まじい核ボイスの持ち主として名をはせたホクテ&ミカトです。
ミカトはゲームでは主人公でしたが、こちらの作品では純粋なサブキャラ扱いとなっています。
まずはホクテ。OVAでもあの最凶ボイスが炸裂すると思いきや、あっさり声優変更。
ごくごく普通の声の少年になってしまいました。唯一の特長とも言えたボイスが変更されたために基本的に空気。
名前があるだけマシなサブキャラとなってナコルルやヤンタムゥの周囲をウロチョロします。
反面、ミカトはさすが元主人公の貫禄か凄まじい優遇っぷり。
サブキャラの割にはナコルルたちとかなり親密な感じで関わっています。
最大の弱点でもあった核ボイスもホクテ同様あっさり変更、コテコテの萌えボイスを搭載しての完璧幼女っぷりを披露。
ある意味、最もゲームとは違うキャラとして再誕生しました。
どーやらヤンタムゥの肩の上がミカトの指定席のようです。
ちなみに作品中で一人称が確認できなかったので、ゲーム同様ぼくっ娘かどうかは判別は不可能でした。
しかしギリギリのチラリズムまでご披露して履いてない疑惑まで漂わせるなど完璧な立ち回りを演じます。
本当にコイツはゲーム版で暴走熊を一撃で斬り伏せたり、ナコルルとかレラを口説きまくったあのミカトなのでしょうか。
そもそもゲームと同じ巫女の設定を引き継いでいるかどうか甚だ謎です。
ホクテは凄まじく空気のクセに、ミカトは本当にちょくちょく画面に映る印象があります。
しかも大半がメインキャラと一緒に出てくる事が多数。
かなりナコルル達に可愛がられているようです。おそらくナコルル達のマスコット的なポジションなのでしょうか?
ホクテもやっとまともな出番があったと思いきや
「なんだいケチ。ナコルルなんて帰ってこなけりゃよかったんだ!」
コレです。ゲームと同じく印象最悪です。
どこまでも哀れな役回りですねコイツは 。
ゲーム版でのリムルルの舎弟扱いだったミカトですが、どうやらOVA版ではそんな事は無さそう。
しかしこのミカトの優遇っぷりはもしかして後編での伏線だったのかも?とか考えたりもしましたが
後編がいつまでたっても出ないので意味無し!!!
ラストで崖から転落したナコルルに代わって(何の脈絡も無く)ミカト大活躍とか夢想していた時期が俺にもありました。ええ。
|