このQuodlibet とは「ごたまぜ」、「寄せ集め」とか、「メドレー」という意味のドイツ語です。
過去の Quodlibet: 2007年10月

オーストリアのブラスアンサンブル・グループである「Mnozil Brass」のライブDVD、SEVENを入手しました。この人たち、風貌からしてただならぬ感じがしましたが、演奏(というか、演技も含めるから今風に言えばパフォーマンスか?)もブッ飛んでました。ハイノートとかアグレッシブなテンポなどもさることながら、和声感も素晴らしい。ブラスアンサンブルで、各楽器がフルに鳴った状態で和声を作ると、本当にフルオーケストラが鳴っているような錯覚に陥りますな。ところで、ロータリートランペットは、こんなに機動性が良い楽器だったんでしょうか?

レッスンでは、「より広がり感のある音」や、「アーティキュレーションのニュアンスの付け方」で工夫をすべき、というアドバイスを受けました。先生いわく、それなりに吹けてはいるけれど、一本調子になってしまっていて、吹き方がドボ8終楽章のファンファーレみたいな吹き方ばかりになりがちだ、というコメント。ズバッと言われてしまいましたが、当たっているだけにショッキングでありました。言ってもらえるだけ、ありがたいと思うべきコメントであります。

凹んでばかりもいられない。「硬い」吹き方と「柔らかい」吹き方があるとすると、今までは「硬い」吹き方になりがちだった。実はいままでもうすうす考えていたのですが、「硬い」吹き方=疲れやすいのではないか? 硬い吹き方では発音の瞬間にシャープな立ち上がりで息を入れることになるので、急激な変化に持ちこたえようと、口の周りも含め、体が硬くなる。(こういう話を考えるときに、ステップ関数をフーリエ変換したときに現れる振動関数の形を思い浮かべるのですが...職業病かも)

いままではアーバンの"Fantasy Brillante"を取り上げていたのですが、もう一度、アルチュニアンに挑戦することにしました。あまりの臨時記号の多さに封印した曲でありますが、自分にとっては鬼門の(と言うか、やりたくない)曲に挑むからこそ、得られるものもある...はず? (2007/10/31)