ティラノサウルスの歴史 系統と進化で見つめる恐竜
面白恐竜学:町田特別講座
まだラフ案です、詳しい内容は近日補完の予定
1日目 :恐竜の一般的なイメージは、絶滅した時代遅れなもの、そういうものです。しかし、実際のところ、どんな種類の生き物もいずれは絶滅してしまうものなのです。恐竜は彼らの時間を生きて、そして消えていった、ただそれだけでしかありません。では、彼らはどのような時間と歴史を持っていたのでしょうか?。ここではティラノサウルスをメインに恐竜の歴史を眺めてみましょう。
1ー1:ティラノサウルスとはどのような生き物だったのだろう?。彼らが住んでいた時代、分布、大きさ、そしてどのくらいのスピードで動けたのか?。
ポイント1:科学は手持ちの証拠から確からしい答えを推理する手段です。
ポイント2:考えてみれば当たり前なのだけれども・・・・、ティラノサウルスの色は分かりません。
ポイント3:幾つかの証拠から考えると、大きく育ったティラノサウルスは走れません。ただし、これは速く動けないということとは違います。
1ー2:ティラノサウルスのことをひととおり知った後は、彼らの仲間について考えてみましょう。ティラノサウルスをゴルゴサウルスやダスプレトサウルス、タルボサウルスと比べてみましょう。
ポイント1:生き物には種類というものがあります。
ポイント2:同じ種類の生き物でも、別の地域や場所でくらす集団では姿や形が違います。
ポイント3:あるいは、場所が違うと”とてもよく似てはいるが違う特徴を持った生き物”が住んでいることがあります。
ポイント4:さらに住んでいた時代が違うと違う生き物が住んでいたことが化石を見れば分かります。
ポイント5:以上のことは身近な昆虫や貝殻でも見ることができるということを覚えていてください。つまり、恐竜を知ることに使った知識は幅広く応用することができるということですね。
2日目
さて、第1日目はティラノサウルスやその仲間のことについて色々と見ていきました。また、地域によって仲間の姿に違いがあること、時代によって姿の違う仲間がいることが分かったと思います。では、なぜそういったことが起こるのでしょうか?。こんどはそれをティラノサウルスの歴史とともに見ていきましょう。
2ー1:生き物は進化する。当然、ティラノサウルスも進化してきた。では、進化とは何だろうか?。ポイント1:生き物とは進化するものです。ですから進化とは生き物の理解には欠かせない概念です。
ポイント2:進化とは遺伝と淘汰、変異によって起こる現象です。
ポイント3:進化の歴史を推論する方法があります。その方法は(原理的には)簡単です。
2ー2:歴史を知る方法は分かりました。ではティラノサウルスの歴史を実際にのぞいてみましょう。また、日本からも世界最古のティラノサウルスの化石が見つかっています。これも重大な手がかりになるでしょう。
ポイント1:ティラノサウルスは進化の過程で巨大化しましたが、もとは小さな動物でした。
ポイント2:ティラノサウルスの祖先は羽毛を持っていました。外見は飛べない鳥になんとなく似ていたでしょう。
ポイント3:ティラノサウルスは鳥と同じ特徴を幾つも持っています。
3日目
さて、2日目には進化の歴史を推理する方法を紹介し、実際にティラノサウルスの歴史を眺めてみました。この方法論は進化するものであるのなら、DNAであっても文化であっても言語であっても応用が可能です。取りあえずここではそこまで話を広げないで、恐竜について見ていきましょう。最終日である3日目からはすべての恐竜と生物の根源に迫ってみましょう。
3ー1:ティラノサウルスは恐竜の仲間です。それは身体の特徴を調べれば分かります。恐竜と私達が呼んでいる生き物達は小さな、2本の後足で走り回る動物の子孫です。恐竜は爬虫類の中でも特に走り回ることにたけた動物たちなのです。
ポイント1:ティラノサウルスなどを見れば分かるように、恐竜の身体は効率良く走り回ることができる構造になっています。
ポイント2:鳥は恐竜の子孫であることは明らかです。鳥は恐竜なのです。
3ー2:最後にすべての生物の特徴をとって考えてみましょう。恐竜も私達も、昆虫も植物もイースト菌もバクテリアもすべてひとつのものに束ねられます。これが進化の歴史です。私達はたったひとつの祖先から進化した子孫たちです。多くの生物が出現し、枝分かれをくり返し、あるものは滅び、あるものはさらに枝分かれをし、そしてまた滅びていきました。
ティラノサウルスは滅びてしまいましたが、彼らと同じ祖先から進化した鳥たちはまだ大空を飛んでいます。ティラノサウルスの歴史を調べることに使った方法は、先に述べたように進化するあらゆるものに適用が可能です。言語であれ、思想であれ、身近な動植物、魚でも昆虫でも花にも貝殻にも応用することができます。こうした物の見方、考え方、判断のしかたがあるということを覚えておいてください。