2007年(平成19)年2月2日(金)晴れ

 

夕べお世話になったのは浅吉旅館さん。
なんでも…まだお伊勢詣が盛んだった頃より旅籠を構え、それが戦後の政策でお伊勢詣も廃れても唯一残って頑張ってきた旅籠だと本には書いてありました。
小道の階段を挟んだ両方の建物を端が繋いでいました。
覗くと、戸外で少し驚き。
当時の茶屋の面影を今に伝える斜面に複雑に立つ旅館です。

伊勢の麻吉さんに別れを告げ一路、熊野へ伊勢路を南下。
途中、高速で雪がチラッと降ってきてノーマルタイヤを心配しなくもなかったけど、心配は杞憂に終わりました。
行く事を絶対に外せなかったのは、花の窟。
何故って今日、ニ月ニ日には、ここで御縄掛け神事があるからです。
年に二回されるそうですけど私はちょうどこの日に重なっていて嬉しかった。
もともとここには訪れる予定だったけど、この行事が前もってあることを知っていて訳でなく、ネットで道を調べている途中にであったんです。
そこにいるなら「イベント」にも重なる場所だし、ぜひ行きたかったんですよね(^。^)ノ
御縄掛け神事は10時〜12時と伺っていて、11時過ぎにようやく到着。
丁度、女の子たちの舞が終わる頃で……。
そこで時間も気持ちもしっかり満喫してきました。
最後に、少女たちが放るご祝儀の紅白のお餅をいただいて…。

最後に火の神を生んで亡くなった女神さまに捧げるお祭だけあって、お花を捧げるというのがある意味とても素敵。
やっぱり人が力を感じると言うのは、何年経とうとどれだけ時代が進もうと同じなのかもしれないね…
(Q_Q)↓見てね、興味があれば…。
 
花窟神社
大きな神社というわけではないけど、落ち着いていて居心地のよい暖かい場所でした。
それは、きっと今日という巡りあわせの日でなかったとしても…。

海、山、川、風… 近くにあると有り難味を忘れることもあるだろうけど、大事な場所。
私のHNもそんなところから考えて付けてるし、なんとなく嬉しい気分…

満喫した後は、その目と鼻の先にある七里御浜で、熊野の海を見ながら、ここに向かう途中で購入した「めはり寿司」と「さば寿司」でお昼ごはん。
めはり寿司は、目を見張るほどの大きな俵型のお握りを塩漬けの高菜で、包み巻いたもの。
中身は、家々によって変わるみたい…。
私はおにぎりより好きになりました。
だって…おにぎりは、真ん中に到達するまでお米の味しかしないんだもん…

今までにない力強い打ち寄せる波の音を聞き、熊野灘を眺めながらいただく昼食は、何にも勝るご馳走でした。
こういう時には、言葉は意味をなしませんね。
ただただ、サイコーっ!って感じで…
あ゛。ご心配なく…
当然ながら、出したゴミはしっかり持ち帰りましたので(^_^;)
ここの浜は、「七里」程ありそうですね。
なんでも七里御浜は25キロほどもあるらしい。三重県の熊野市から鵜殿村(同県)まで続く浜。27キロ強あるんでしょうか。
ふと思って、検索してみた。
神奈川はなぜ「七里ガ浜」なのかと。一里を日本風の4キロでなく、中国風の500メートル程とすると、距離は合うのだとか…。
へ〜ほ〜、なるほど〜でした。でもなぜ中国ですけどね(^_^;)

気持ちよくて長居し過ぎてしまいしましたが、熊野川の気持ちのいい道を走りながら、千枚田が気持ちよい季節なら緑に輝いてるのを想像しつつ、山道に紛れ込み…。
次こそは旅の大本命の「熊野本宮大社」へ。

門前で、目の前に見える鳥居をくぐらず、反対に足を向けて、大斎原の大鳥居へ。
ここはいつも、こうなのでしょうか?
風が強く吹いていて。
こういう場所って「神」を感じます。
再建された大鳥居だとの事ですが、角を曲がった畑の真ん中にこの大鳥居が見えてくるとすっごく感動すると思います。
鳥居の中心には、八咫烏の印が。
龍のいるいるお手水で清め、この鳥居を抜けた先が、もともと本宮大社があった場所なのです。
だから手前側だけに、八咫烏の紋が入っている。
明治22年に夏の水害で流されて以来、難を逃れた社殿のみが丘の上に移されました。
熊野御幸の時代には、熊野川・音無川・岩田川の3つの川の合流点の中州に、とっても立派な熊野本宮大社があったそうです。
ここは、また旧社・古宮とも呼ばれるとか…。

丘に上がっても一番好きな場所ではあるけど、やはり大きな力は古宮の場所に感じます。
当時の本宮を詣でてみたかった。
想像だけは膨らませてから、丘の上にある社殿に向かいました。
無断撮影はいけませんよ。テレビでは見たことあるけれど、本殿…と言うか、神様は撮影禁止です…。

本宮を後にして、湯の峰温泉へ。
『小栗判官と照手姫』の話で有名な温泉、らぶらぶカップル温泉と勝手に命名した「つぼ湯」に入ってきました。
アチッと熱々のお湯で、挿し水をしないと入れないほど熱いです。
愛には水を挿さない方が宜しいかと思うけど。
このつぼ湯は、時間制で一カップル(違うって...)30分なのです。短い時間ですが、熱いお湯なので充分な時間でしょう。
…ということで、いろんな意味で命名してしまいました。。。

もう一つ、室内にある普通の温泉にも入らせてもらえたんですけど、そこを出る頃には夕方で、母を新宮駅まで送りました。
明日のゴルフに間に合うように帰るそうです。相変わらずパワフルだね、わが母さまは。
とってもお気に入りの熊野川が暮れなずむ景色を左手に見ながらのドライブ…。
母を見送って、宿屋に向かう時には上がったばかりのお月様が着いて来ていて…♪
赤い月なんですよ、上がり端ってのはあんなでしたっけ???
妖しく光を放つ月に、横目でうっとりしつつ…あ〜ダメ、我慢できない。どこかでこの月が撮りたい。
でも残念ながら、ナイスショット・ポイントに路肩がない。。。
暫くしたら、もう見慣れたお月様になっていました。
漸く見つけた路肩に車を止めて、パシャリ☆ミ
でも、これもまた素敵な写真が。月の光が照らす、光の道〜♪
デジカメくん、よくがんばりました!(花丸♪ミ)

お宿について夕食を摂りのんびりした後、仕事を終えてやってくる友達を迎えに車で駅まで行きました。

【 次へ→