〔要約〕 60歳女性。
結核性頚部リンパ節炎に対して抗結核剤を6カ月間使用、
投与終了時頃より両側の下腿一足の疼痛・腫脹が出現。
NSAIDは無効、ステロイドで軽度改善、
数週間後に著明な腰痛が出現し、
MRIで椎間板炎所見が認められたため、
椎間板の病理組織検査を実施したが非特異性炎症所見のみ、
細菌培養検査では陰性で結核および化膿性炎症は否定された。
脊椎再建術を実施し、下肢痛は軽減。
手術時採取した組織の病理組織学的および細菌培養検査は陰性。
しかし、白血球数、CRP、赤沈値などの上昇を認め、
画像検査で多発脊椎炎・仙腸関節炎像を認めたため
SAPHO症候群の診断で、
MTX、SASP、ステロイドなどにてコントロール中。