K.K. 2001年、21世紀を迎える年に、念願の人工股関節全置換手術を受けました。 私も、多くの手術をされた先輩のお話を伺い安心して、手術を受ける事が 出来ました。今回入院中に日記を書きとめ、「らくちん」の誌上に載せて 頂く事で、この後手術を受ける方、受けようか考えている方の参考になれば と思い、拙い筆を取りました。私のケースがすべてではなく、一例として 読んで頂くと幸いに思います。 9月15日(土) AS友の会総会、東京ドームホテルのシンシアにて開催される。初めて 出席し、総会終盤のアンケートに対しての質疑応答で自分のアンケートが 最初に読まれる。人工股関節手術前で、入院に対しての心がまえを青森の S氏、奈良のT地区長、佐賀のT氏よりアドバイスを頂く。総会で知り 合った東京のH夫妻と懇親会で同席させて頂き、大いに飲み、食べる。 初めて田中会長にも挨拶させて頂き感激。以降、二次会、三次会とリミット の午前1時まで飲み、最後は表に出てラーメンで〆。精力的に回った つもりが、役員の方に挨拶しきれず、次回は必ず話すぞと心に誓う。 非常に有意義で忙しい1日でした。 9月16日(日) 朝9時の新宿発の高速バスで山梨の家に戻り、中学生の長男の体育祭へ。 さあいよいよ明日は入院!。 9月17日(月) 入院初日 朝、山梨の富士吉田の自宅を出て、すぐ車の異音に気が付き、 タイヤを見るとボルトが刺さっている。まだ時間も早く、車屋さんも 開いていないため御殿場まで降りてディーラーで修理。そのため、 相模原の病院に着いたのは10時30分で、45分の遅刻。 9月18日(火) 入院2日目 本日は検査ラッシュ。寝起きに尿を採り、朝食前に採血(医師が遅れて 8時すぎに来て、朝食1時間お預け)。9時25分より胸、膝、股関節の レントゲン撮影。10時30分より心電図。昼食をはさみ、13時45分より 股関節の断層写真の撮影。14時30分より耳たぶを少し切り、出血が止まる までの時間の検査。約90秒で止まる。 9月19日(水) 入院3日目 朝8時から入院後初の回診。教授先生を筆頭に講師の医師、若い医師、 その他約20名の大名行列。主治医から教授先生に「彼が強直性脊椎炎の患者 さんです。」と紹介され、若い医師がものめずらしさに殺到するかと思いき や知らんぷり。教授先生から「大丈夫ですよ。すぐに楽になるようにして あげますから。」と暖かい言葉。本当は若い医師達に持っている知識を全部 出しASのいろはを一席ぶってやろうと思ったのが肩透かし。 9月20日(木) 入院4日目 朝、貧血のチェックのための採血。その後、午前中は検査予定も無く、 ラウンジのTV(自室の個々のTVは小さく有料)でサッカーU-17予選 リーグ最終戦の対フランス戦を観戦する。残念ながら1対5で惨敗。 知らぬ若い患者さんと応援する。14時より腰のレントゲン。毎回思うが、 検査をする際いつもいつも「骨の病気で背骨も首も真っ直ぐ伸びません。」 と説明せねばならない。「ASです。」といえば、せめて医療関係者なら わかる様にならないものか。 9月21日(金) 入院5日目 今日は何も検査が入っていない、朝、担当の看讃婦さんに確認すると 現時点では、9月27日の貯血まで何も入っていないとの事なので、 思い切って明日からの3連休、外泊出来ないか聞いたところ、医師に 確認しO.K.の返答。ラッキーと思い、実家に連絡(山梨の家では遠すぎる) し外泊させてもらう事にする。 9月25日(火) 入院6日目 幼馴染の友人の車で、11時に病院に戻る。ナースステーションで外泊の 用紙を返却し、今日のスケジュールを調べてもらうが、今日も何も無し。 また今日から同じ生活が始まる。会社の先輩が午後お見舞いに来る。話が 弾み長く座ったせいで、手術を待つ右股関節に体重をかけると痛い。 9月26日(水) 入院7日目 先日、井上先生に電話した際に、主治医の先生に手術に際してのお願い 事項をお話しして頂けるという事だったので、本日の回診の時に主治医の 都合の良い時間を聞く。今夜井上先生に電話をしよう。本日も検査も何も 無し、会社の先輩の持って来てくれた漫画を読み時間を潰す。 9月27日(木) 入院8日目 朝、貧血の検査で採血。本日初めてのリハビリ(先生に暇だと伝えると 入れてくれた)。15時に1階のリハビリ室に。手術する右足の可動範囲と 動かす力の測定。左足も併せて調べる。明日より毎日、術前に筋力が落ちぬ 様に筋カトレーニングを行うとの事。これで少しは退屈がしのげる。 9月28日(金) 入院9日目 14時20分より、筋カトレーニング。仰向けになり両膝を立て、膝下に 三角枕を入れ手術する右足首に1.5kg の重り、左足首に2.Okg の重りを 付け、膝を伸ばし持ち上げ3秒保持。各10回4セット。次に同じく膝下に 三角枕を入れ、アルミパイプのやぐらの両端にひっかけたゴムベルトに 踵をかけ、膝を伸ばして押し下げ、3秒間保持。各10回4セット。 トータル30分の筋カトレーニングを実施。筋トレ終了後、手術する右足が 痛む。夕方看護婦さんより、手術前後の準備の書面を渡される。 9月29日(土) 入院10日目手術5日前 術後の食事練習として、本日の昼食を横になったまま食べる練習をする。 首が左に曲がっているため、左肩を下にして横になって食べると、食事が 見やすい。指は大丈夫なのでスプーンやフォークで食べるより、箸の方が 細かい物もつまめて食べやすい。食事は10分もかからず終えるが、下にして いた左あごが疲れ、食べ物がなかなか下に落ちて行かない感じがする。 9月30日(日) 入院11日目手術4日前 今日は本当に何も無い。日曜だから、外泊する人も多いし、見舞い客も 多い。入院してから、生活のけじめをつけるために日中はパジャマで 過ごさない様にしている。たとえトレーニングウェアにでも、朝着替える 様にしている。 10月1日(月) 入院12日目手術3日前 本日のスケジュール、朝一で採尿。食事前に採血。前回2回目の貯血 の後、腕が大きく腫れ、その後、腕が手のひら大に紫色に内出血。結局 2週間近く直らなかった。貯血した若い医師が来るたびわざとアザが 見えるようにしていたが。今日の採血をした医師は上手い。その後、 午前中に2回目の心電図、胸部レントゲン、呼吸機能の3つの検査を行い 午後リハビリで前回と同じメニューで各10回5セットに増やし、 筋力トレーニングを行う。 10月2日(火) 入院13日目手術2日前 前日の担当医との話の中で、心電図の波形が通常の形と若干異なるので 念のため、16時から心臓の超音波診断を行う。結果、手術には問題無いとの事。 10月3日(水) 入院14日目手術前日 10時よりリハビリ。いつもと同じメニューで約40分実施。次は術後 2週間たってから。 (10月6日(土)日記再開。) 10月4日(木) 入院15日目手術当日 朝7時より点滴し、8時にはストレッチャーで手術室へ。水色の手術着を 着た看護婦さんが約20名。ストレッチャーで運ばれて来た手術を受ける人が、 私を含め3名。手術室の入り口の横のカーテンで仕切った場所で、あっと いう間に青い手術着に着替えさせられ、第4手術室に入る。 10月5日(金) 入院16日目手術翌日 目が醒めると昨日と違って気分が良い。看護婦さんが全身を綺麗に 拭いてくれた。針の跡のガーゼを取り、暖かい蒸しタオルで拭かれ、 枯れ木が水を吸う様にみるみる元気になっていく様な気がする。 非常に気持ちが良い。朝7時の朝食、がんばって完食する。 足の固定は医師の指示で三角枕は使わず、枕を股の間にたくさん入れ、 右足の内転を防ぐ。外転中間位(足を外に30度開き、つま先を真上にした形) で過ごす。 10月6日(土) 入院17日目術後2日目 昨夜仰向けで眠ったため、背骨が痛い。夜中に何回か横向きにして もらったが、1時間毎に目がさめる。本日ベッドのマットを柔らかなもの 2枚重ねにしてもらう。背中の痛みは無くなるが、体が沈む。夕方の 点滴で、点滴は終了。後は傷口のドレーンチューブ、尿管チューブの 2本だけ。術後37度台の微熱が続く。術後2週間まで、あと12日間は 寝たきり。耐えられるだろうか。 10月7日(日) 入院18日目術後3日目 手術より4日間、便が出ておらず、お腹が張る。前日夜、下剤を飲むが 効果無し。今日、看護婦さんに勧められ、浣腸をしてもらう。普段は毎日 お通じがあるので、便が出て非常に楽になる。今朝やっと熱が36度台に 下がる。術後は朝夕37度台、日中は38度台まで上がる。体に人工物を入れる と、微熱が続くらしい。しかし、昼には37度、夜は38度と上昇。微熱は、 その後も術後1週間ほど続く。 10月8日(月) 入院19日目術後4日目 今朝の傷口の消毒の時、傷口に入れておいたドレーンパイプ(術部からの 血液などを抜くパイプ)を取り外す。あと私の体を束縛しているのは尿菅 チューブと、術後より、肺血栓防止のため足の裏から甲にかけて巻きつけ、 足の裏に空気で圧をかけ、血の巡りを良くしているAVインパルスという 機械の2つだけ。 10月9日(火) 入院20日目術後5日目 本日朝、主治医が顔を出し、足の状態と痛みの確認。痛みは手術の翌日 より、足を動かさなけれぱまったくという程無い。主治医より「右足の踵や 指はどんどん動かしなさい。」と言われる。夕方よりCPM(ストライカー) という機械をベッドの上で右足につけ、軽い足の運動の開始。右のお尻の下 から、踵までをその機械の上に乗せ、マジックテープでとめられ、膝を 伸ばした0度の角度から、膝が90度になる角度まで機械がゆっくり15秒程 かけて上昇し、15秒程かけて下降する。それに合わせて股関節も45度くらい まで曲げ伸ぱし。これを1時間ベットの上で行う。自分は機械に任せて横に なっているだけ。とても気持ち良くて寝てしまう。 10月10日(水) 入院21日目術後6日目 本日朝、恒例の回診。主治医の先生より「今日レントゲンを取り、状況が 良い様なら、少し早いが車いすに乗ってみよう。」との話。手術前の説明 では、手術後2週間は寝たきりで安静と言われていたので、非常に嬉しい。 回診後、早速、簡易型の移動出来るレンドゲンの機械がベッドサイドまで やって来て、レントゲン撮影。昼食後、医師の許可が出て車いすの準備。 尿管チューブを抜き、AVインパルスを外し、浴衣、T字帯から トレーニングウェアに着替え。 10月11日(木) 入院22日目術後7日目 今朝、主治医がベッドサイドまで来て、「昨日から車いすに乗って良いと 許可したが、まだまだ筋肉や靭帯が、しっかり股関節を包むのに時間が かかる。この時期に脱臼をすると大変な事になるので股関節の曲げすぎ、 内転に注意して欲しい。また、車いすについてもとりあえずは検査の時と 大便の時だけにして、あとは安静にしてくれ。」と言われる。 10月12日(金) 入院23日目術後8日目 今朝、朝食後、トイレに行った帰りラウンジにいたところ、すぐに婦長 さんに見つかり、部屋に強制連行される。 10月13日(土) 入院24日目術後9日目 昨日の事が嘘のように背中が全然痛くない。柔らかいマット2枚重ねで、 背もたれを上げたり下げたりしていて、上げすぎた時に首が内に入り過ぎた のが原因だろうか、出来るだけ枕を低くして過ごす。今日マットの1枚を、 硬い通常の物に交換してもらう様に頼んでおいたが、週末で備品担当の 部署が休みのため、交換は月曜になるとの事。 10月14日(日) 入院25日目術後10日目 本日、担当の看護婦さんが機転を利かし、空きベッドのマットを借用し、 マット交換をしてくれる。下に通常のマットを敷き、上に柔らかいマットを 乗せる。今度は背中も沈み過ぎず良好。 10月15日(月) 入院26日目術後11日目 本日、回診で若い担当医から、「今週から、徐々に体を動かして行く 練習をしましょう。」、傷の消毒の時に別の医師から、「水曜に抜糸 しましょう。」と今週は良いペースになりそうな予感。 10月16日(火) 入院27日目術後12日目 本日、妻と息子が見舞いにくる。山梨からなので遠いし、なかなか 見舞いに来られないが、妻も仕事が有るので仕方がない。昨日から、 車いすが解禁となったので、妻に車いすを押してもらい、正面玄関前の 噴水で日向ぼっこをし、久々に表の空気を吸う。会社の元部下3人が、 山梨から遠い所を見舞いに来てくれる。有難い。 10月17日(水) 入院28日目術後13日目 朝、回診の時に、整形で一番偉い教授の副院長先生から、「君、井上先生 知ってるんだ。」と声をかけられる。井上先生の顔の広さにびっくり。 主治医より、「傷の痛みが無い様なら、痛み止めの飲み薬を止めて みようか。」と言われる。術後より、飲んでいたインテバン® を中止し様子を見る事とする。 10月18日(木) 入院29日目術後14日目 昨夜、睡眠導入剤をもらい服用。久々に朝まで、一度も目が醒めず 6〜7時間眠る事が出来た。ただし、少し寝覚めが悪く、ぼ一っとした 感じがする。今朝、起床してすぐ採尿。朝食後採血し9時15分から術後 4回目の股関館レントゲン。これでインテバン®を止めるか、 決めるのだろうか。 10月19日(金) 入院30日目術後15日目 本日よりインテバン®を止めるが、痛みは特に無し。 急遽、本日より、術後初のリハビリに入る。リハビリは術後初回のため、 軽めで30分程度で終わる。術前と同じ、女性の理学療法士の先生が 担当してくれる。ゆっくりストレッチをしてもらうと、股関節がほぼ 予定の90度まで曲がるが、伸ばす方が10度以上伸びきらない。カルテを 見てもらうと、手術時、麻酔がかかった状態でも20度伸びなかったらしい。 10月20日(土) 入院31日目術後16日目 9時20分よりリハビリ。前日同様股関節の曲げ中心にストレッチ。やはり まだ右足が10度程伸び切らない。根気良くやるしかない。併せて今日は、 右足2.Okg、左足1.5kgの砂嚢を付け、膝下に三角の枕を入れ持ち上げる練習。 最後にゴムを使って押し下げる筋トレも開始。トータル1時間で終了。 10月21日(日) 入院32日目術後17日目 日曜日、リハビリも無ければ何も無し。14時から、CPM(ストライカー) をベッドで1時間かける。入院時、家から持ってきた、伸縮タイプの トレッキング用の細い杖が非常に便利である。カーテンの開け閉め、 テーブルの引き寄せ、布団直し、足元のクッション直し、着替え等、 手の届かい所の補助具となる。今では常に枕もとで待機している。 10月22日(月) 入院33日目術後18日目 8時40分よりリハビリ。ストレッチ30分の後、筋トレ30分。股関節が 伸びぬため、足の付け根の筋肉を時間をかけて、念入りに伸ばす。 額に脂汗をにじませながら痛みに耐える。午後、特浴で障害者用の浴室で、 リフトを使い手術後初めて湯船につかる。 10月23日(火) 入院34日目術後19日目 10時49分よりリハビリ。リハビリより戻ると、同室の窓側の方が ベット移動で他室に移る。以前から、婦長さんに「窓側が空いたら、 移らせて欲しい」とお願いしておいたので、昼食後、窓側にベッド移動 させてもらう。窓からは遠く大山、丹沢が見渡せる。入院して1ヶ月以上 経ち、ベッドが移り、気分もリフレッシュ。 10月24日(水) 入院35日目術後20日目 本日、朝の回診で主治医より、「明日で術後3週間経つので、切りの いいところで、来週月曜日から右足に体重をかける練習を始めよう。」 と言われる。「術後3週なら、明日からなのに。」とは思ったが、 大事にしてくれる主治医の指示に従う。 10月25日(木) 入院36日目術後21日目 朝一で採血。8時40分よりリハビリ。リハビリ終了後、術後3週のため、 股関節のレントゲン撮影。午後、看護婦さんに手伝ってもらい、シャワー 入浴。3/4荷重(体重の3/4を右足にかける)まで、障害者用の浴室で 入浴だそうだ。 10月26日(金) 入院37日目術後22日目 本日8時40分より、リハビリ。筋カトレーニングの砂のうを左足2.5kg、 右足2.Okgに各O.5kgずつアップ。右足は少々重く感じるが、上げられない 重さではない。 10月27日(土) 入院38日目術後23日目 本日、週末のため、リハビリ無し。看護婦さんに手伝ってもらいシャワー 入浴する。人の手を煩わせずに、早く一人で入れる様になりたい。手術4日 前の9月30日から車いす完全解禁の10月16日まで、禁煙していたが、 今では入院前と同じぺ一スでたばこを吸っている。たばこをやめる、大きな チャンスを逃す。とりあえず、術後は心配された、タンのからみ、肺炎など も起こさなかった。 10月28日(日) 入院39日目術後24日目 喫煙所は、自分の病棟の5階に設置されている。大きい病院内でも、 正面玄関の外と5階の2ヶ所だけなので、沢山の入院患者が集まってくる。 整形外科、神経内科、消化器外科、消化器内科の入院患者が中心だが、 若い世代の患者さんに無職の人が多い。体をここでしっかり直して、 職を探すという。 10月29日(月) 入院40日目術後25日目 10時からリハビリ。今日から1/3荷重(1/3の体重を手術した足にかける) の練習開始。通常のストレッチの後、筋トレ(右足2.Okg、左足2.5kgの砂嚢 を着け、足上げ各70回、ゴムバンドの押し下げ左右各70回)に加えて、 ゴムバンドで両膝を縛り、立て膝で横に開く練習を左右各50回行い、 いよいよ待ちに待った歩行練習。 10月30日(火) 入院41日目術後26日目 8時40分よりリハビリ。前日リハビリの先生から「明日、病棟の 松葉杖を借りてから、リハビリに来て下さい。」と言われ、ブラック シャフトのかっこいい松葉杖を抱え、車いすでリハビリに行く。ルーチンの ストレッチ30分、筋トレ1時間、その後、前日同様、平行棒を使った 歩行練習を30分、最後に松葉杖を使った歩行練習を15分。ついつい 松葉杖で歩行の際、歩幅が広くなって体がぶれて先生に注意される。 合計2時間15分のリハビリ。 10月31日(水) 入院42日目術後27日目 本日回診、主治医の先生より、「1週間ずつ荷重を増やして行くので はなく、急がず状況を見ながら、荷重を増やして行きます。」との事。 順調に来ていたため少々あせる。8時40分からリハビリ。昨日と同様の メニューで10時30分までリハビリ。その後、月曜から私に付いている 理学療法士(リハビリの先生)の卵の学生さん(3年生、女性)の実習 のため、45分程足の可動範囲の角度の測定や聞き取り調査に付き合う。 「良いリハビリの先生になるためなら付き合いますよ。」と快く協力する。 11月1日(木) 入院43日目術後28日目 昨日同様、8時40分よりリハビリ。終了後、術後4週たったので、 股関節のレントゲン撮影。その後またリハビリ室に戻り、学生さんの 実習に11時まで付き合う。11時30分から、体のオーバーホールのつもりで、 かねてからお願いしていた耳鼻咽喉科で右の鼻の通りが悪いのを 見てもらう。医師の診断では、直すには鼻の軟骨を除去する手術が 必要らしい。術後のため、整形の医師と相談するとともに、念のため、 鼻のCTスキャンを夕方取り、明日相談。 11月2日(金) 入院44日目術後29日目 8時40分よりリハビリ。本日は、大学の理学療法士の卵の学生さんが 多数実習に来ており、先生はてんてこ舞い。いくら大学付属の病院だから といって、実習に協力するのは良いが、リハビリ室がいっぱいになり、 歩行練習も、しずらくなってしまうのではどうしたものか。もう少し 考えて欲しいものだ。 11月3日(土) 入院45日目術後30日目 週末の為、リハビリ無し。外泊している人も多いらしく、入院患者の 数が少ない。前週、妻が家から持ってきてくれたパソコンで「闘病日記」 をワープロで起こし始める。 11月4日(日) 入院46日目術後31日目 昨日同様リハビリ無し。晴天のため為、病院の敷地内の遊歩道を車いすで 歩いてみる。車いすで走ると、少々の坂、段差が大きな障害となる。30分程 散歩しカロリーを消費させ、日曜恒例の体重測定をする。段々慣れてきて、 片足で体重計に乗るのが上手くなった。先週、不覚にも200g増えてしまった ので、心配しながら乗ると76.4kg、先週よりマイナス600g。入院当初は、 食事は1日2,000kcal、その後、多いので1,800kcalに下げてもらい、今は 1,600kcalにしてもらっている。量は丁度よくなったが、1日1,600kcalの 食事にすると、揚げ物が一切無くなり、煮物、焼物中心のおかず、 物足りないが我慢。 11月5日(月) 入院47日目術後32日目 朝8時20分回診。心配していたとおり、荷重1/3から1/2に増やす 指示出ず。前週同様1/3荷重でのリハビリとなる。痛みもまったく無く、 調子も良いのに残念。本日のリハビリより、大腿部のホットパック (ホカロンの座布団の様にでかい物)を15分と仰向けに寝て右膝から下を 寝台の外に出し、右膝上に2.5kgの砂嚢を巻き10分間、右股関節の筋肉と 靭帯を伸ばす練習が加わる。また、松葉杖の歩行練習も増やしたため、 みっちり3時間のリハビリとなる。 11月6日(火) 入院48日目術後33日目 朝8時40分よりリハビリ。ホットパック15分の後、ストレッチ。 ストレッチ終了後筋トレ。本日の筋トレは、重りの砂嚢を使わずに、 私にずっと付いていてくれる学生さんが足を押さえたところに力をかけ 曲げ伸ばしをする。その後1/3の荷重練習、平行棒を使った歩行練習、 松葉杖を使った歩行練習で合計2時間30分のリハビリ。昼食後、1日おきに 行っているシャワー入浴。右足が着けない分不便だが、杖を使ってどうにか 行っている。障害者用の車いすで入れる大きなお風呂のため、手摺も少なく 床も濡れているので、ケンケンで移動するのも怖いが賛沢は言ってられない。 11月7日(水) 入院49日目術後34日目 8時より回診。水曜は自分のいる病棟から回り始めるので早い。 本日より、荷重を1/2にアップするのを、ほのかに期待していたが、 主治医より「今週は1/3で行って、1/3荷重が2週間過ぎた月曜から 1/2荷重に変え、次週トントンと上げましょう。今が大事な時期だから、 無理せず今週は1/3荷重で歩行練習して下さい。」との事。 11月8日(木) 入院50日目術後35日目 最近、入院生活のパターンが安定して来ている。朝食後、午前中一杯 リハビリ、昼食後、14時からCPMを1時間かける。午前、午後とも 平日はスケジュールが入って、暇を持て余す事がなくなってきた。 本日リハビリで先生から、「股関節の伸展が少し良くなっているかも しれない。」と言われる。ほんの少しだけ、股関節が伸びる様になった のかもしれないが、嬉しい気持ちになる。 11月9日(金) 入院51日目術後36日目 午前中、いつも通りのリハビリ。昨日、生活のパターンが、安定して 来ていると書いたとたん、本日より毎日14時からのCPM(ストライカー) が、リハビリが進んで来ているからという事で、終了となる。ベッド上で いつもCPMを1時間かけている間、気持ち良くて昼寝をしていたので、 お昼寝タイムが無くなり残念。 11月10日(土) 入院52日目術後37日目 今日は週末リハビリも無い。自主トレで病棟の廊下を、車いすで手術した 右足だけを使って漕ぎ、5往復(廊下が約70mなので700m)。その後、 ベットの上で右足首に2kgの砂嚢を着け、足上げを70回行う。手術後、 間もなくから毎朝4時30分から5時頃の間に目が醒める。その間も 1〜2回、目が醒める。起床時間の6時まで、うとうとしながら暇つぶし。 11月11日(日) 入院53日目術後38日目 昨日と同じメニューで、自主トレを行い、その後、病院の敷地内の 遊歩道を車いすで回り、お腹を空かし、日曜恒例の休重測定に臨む。 76.4kgで先週とまったく同じ、増減なし。最近リハビリも激しくなって 来たので、1日1,600kcalまで下げた食事を1,800kcalまで上げてもらおう と思ったが、どうしようか。 11月12日(月) 入院54日目術後39日目 今朝の回診で、予定通り今日から1/2荷重変更。病棟内のみ松葉杖の 歩行可(別のフロアに行くときは、今まで通り車いす。)の許可が出る。 食事も1日1,800kcall にアップ。8時40分よりリハビリ。いつも通り、 ホットパックから、ストレッチ。ストレッチが終わった所で、学生さんが、 股関節の伸展を計測。20度伸び切らなかったものが、25度に伸展している。 11月13日(火) 入院55日目術後40日目 8時40分よりリハビリ。昨日と同様のメニュー。ロフストランドクラッチ は松葉杖より楽だ。11時15分リハビリ終了後、股関節のレントゲン撮影。 リハビリの先生から、病棟に連絡してもらい病棟のロフストランドクラッチ を貸し出してもらう。近いうちに、病棟内の歩行も松葉杖から、 ロフストランドクラッチに出世だ。 11月14日(水) 入院55日目術後41日目 本日朝、回診。先週の回診の時に主治医が、「1/3荷重を2週間行って、 来週トントンと上げよう。」という話だったので、若い担当医が気を 利かしてくれて、「調子も良い様ですし、痛みも無いという事なので、 今週もう一回荷重を上げましょうか。」と言ってくれたが、主治医は 「うん来週の月曜2/3荷重に上げて、翌週3/4にトントンと上げよう。」 との返事。主治医のトントンは、毎週という意味だった。 11月15日(木) 入院56日目術後42日目 いつもと同じ8時40分から、ちょっと長めの3時間のリハビリ。 終了後、先生が病棟に連絡してくれ、病棟内、松葉杖からロフストランド クラッチに昇格。久々に会社に電話し、上司に退院の見込み日時を 連絡する。今のリハビリの進行状況では、毎週荷重が今後上がっても、 あと3週間は必要で退院は4週先の12月上旬か。慎重にじっくりやって くれるため、人工股関節の置換手術としては、通常よりだいぶ長い 3ヶ月弱の入院となりそう。会社に電話し、あせりも減り少しほっとする。 11月16日(金) 入院57日目術後43日目 本日も8時40分からリハビリ。いつものメニューにロフストランド クラッチ2本の歩行練習、リハビリ室10周×2回から3回に増やし3時間 のリハビリ。来週の月曜からは、2/3荷重だ。明日から週末、リハビリが 無いので自主トレをしよう。 11月17日(土) 入院58日目術後44日目 週末でリハビリが無いため、自主トレとして病棟の廊下(約70m)を 歩行姿勢と股関節の伸展に注意しながら、午前5往復、午後5往復 ロフストランドクラッチ2本を使い歩く。当初は10往復ずつ歩こうと 思ったが、5往復で汗をかき、腕も疲れたので終了とする。 リハビリが無い分、週末は必ず自主トレをしよう。 11月18日(日) 入院59日目術後45日目 本日も自主トレとして、病棟内の廊下を午前6往復を2回、午後6往復を 1回、合計約2500m、ロフストランドクラッチ2本で歩行練習する。 ノンストップで5往復歩くと腕が疲れ、汗だくになるが、かんばってもう 1往復し距離を伸ばす。日曜恒例の体重測定。歩行練習を2回して汗を かいた後に計測。76.Okgで前週より、0.4kg減。今週食事を1,800kcalに 上げていたので心配するが、歩行練習のお陰か、10kg減の目標体重まで、 あとマイナス4.Okg 。 11月19日(月) 入院60日目術後46日目 月曜恒例の回診にて、主治医より予定通り、今日から2/3荷重にアップ の指示。8時40分よりリハビリ。ホットパックからストレッチで1時間。 筋トレも実習の学生さんと手術をした右足の押し上げ、押し下げ、股関節の 外への開き、内側への閉じる筋トレを各20回×3セット、1時間の力比べ。 2/3に荷重を増やしての歩行練習1時間で合計3時間のリハビリ。 11月20日(火) 入院61日目術後47日目 朝8時40分より、昨日同様のメニューでリハビリ。終了後、股関節の レントゲン撮影。10月29日(月)からリハビリの際に、私にずっと 付いていてくれる、理学療法士の卵の学生さん、ここの所、私のリハビリは 先生も彼女にほとんどまかせて、時々確認に来る程度。国立のリハビリの 学校を来春卒業の3年生で、勉強家で実習も沢山経験しており会話も 楽しい。非常に優秀な学生さんである。 11月21日(水) 入院62日目術後48日目 いつも通り、8時40分からリハビリ。いつものメニューに加えて、 歩行練習をロフストランドクラッチ1本で、少しだけ行う。右足を 手術したため、1本杖の場合は左手のみ杖を持つ。いままでの松葉杖、 ロフストランドクラッチ2本の時と違い、右手がフリーになる。 いままでの2本杖のくせで、右足と一緒にフリーの右手が前に出てしまう。 慣れとは怖いものだ。ロフストランドクラッチ1本の練習を加えたため、 リハビリ室をいつもより多い30周歩く。 11月22日(木) 入院63日目術後49日目 今日で術後7週間、一般的には、人工股関節の置換手術は術後6週間 程で退院と聞いているが、人工股関節の手術をするには、私の年齢では 早いという事で、主治医は慎重にゆっくり、じっくりリハビリを 進めている。本日、リハビリの先生から、そろそろ退院後の自宅での 生活を考え、補助具等を購入しておいた方が良いとのアドバイス。 11月23日(金) 入院64日目術後50日目 本日から3連休のため、自主トレとして病棟内の廊下を、先週同様 ロフストランドクラッチ2本で歩く。目標は3日間で10,000m。1日 24往復(約3,360m)。今日は午前中に、10往復と6往復の2回歩く。 最初の10往復(約1,400m)で約35分。万歩計で測ると4,200歩。万歩計は 感度を一番弱くしているが、少し多くカウントしている様に感じる。 11月24日(土) 入院65日目術後51日目 昨夜、ふと思い出し、先日リハビリの学生さんからもらった人工股関節の 手術に関する資料のコピーを読み返す。その中に人工股関節置換手術後の 歩行歩数の目安の算定式という項目が有った。 11月25日(日) 入院66日目術後52日目 本日も、自主トレとして病棟内の廊下を8往複×2回、計16往復を 午前中に歩く。その後、日曜恒例の体重測定を行う。眼鏡、時計、 小銭入れまでポケットから出して、体重計に乗ったところ、先週と まったく同じ76.Okg。ここに来て体重が落ちずらくなって来ているようだ。 看護婦さんはなぐさめに、「リハビリが進み、脂肪が減って、筋肉が 増えてきているんだよ。」といってくれるが、本当だろうか。 11月26日(月) 入院67日目術後53日目 本日朝の回診で主治医から、荷重アップの指示が出て、予定通り 今日から3/4荷重となる。昨日まで3連休のため、久々のリハビリ。 片杖での歩行練習と、初めての階段の昇降を行う。歩行練習では、 外の噴水まで歩き、みっちり3時間のリハビリ。午後自宅に電話し、 娘の状況を聞くと、妻は医師には会えなかったが娘の話では、 手術をするほどでは無いと言っていたらしい、少しほっとする。 11月27日(火) 入院68日目術後54日目 朝から、昨日同様のリハビリを行い、学生さんと一緒に、以前週末、 自主トレで車いすで回った敷地内の遊歩道を歩く。今日から、自前の セブンクラッチを使い歩行練習するが、久々に使ったためか不安定。 昨日自分が、「もっと股関節の事や、筋肉、靭帯の事を知りたい。」 と言うと、学生さんが資料をコピーして持って来てくれる。 ありがたい事だ。 11月28日(水) 入院69日目術後55日目 本日朝、回診。主治医から、「右足を上げてみて。」と言われ、 ベットに寝たまま、大腿部を90度の角度まで、さっと上げたところ、 「グッドだね」と誉められる。朝8時40分からのリハビリにもう一ヶ月程、 私にずっとついてくれている、実習の学生さんの学校から、教官の先生が 実習の状況確認のため来院する。私と同い年の先生で、日頃の感謝を 込めて、学生さんのことを誉めておく。リハビリ終了後、昨日借りた カタログから選んだ、お風呂用の椅子2脚と杖3本(折りたたみ、 右用の伸縮杖、左用の伸縮杖)を注文する。今週3/4荷重に増え、 やっと許可が出て、今日から、約2ヶ月ぶりに一般浴槽で入浴。 11月29日(火) 入院70日目術後56日目 本日も朝から、リハビリ。今日は学生さんの受け持ちの患者さんが増え、 午前のリハビリに入って来たため、ストレッチから筋トレまで見てもらい、 以降、歩行練習は一人で行う。 11月30日(水) 入院71日目術後57日目 朝食後、リハビリの準備の着替えを済ませた後、ベット移動の準備を する。キャスターの付いているベッド、オーバーヘッドテーブル、 床頭台はそのまま、新しい病室に持って行ってくれるので、ロッカーの 衣類などの私物のみ、ベッドの上に乗せてリハビリに行く。今日は足の 調子が非常に良く、右足に2/3荷重をかけても、太ももの筋肉の張りは 無い。 12月1日(土) 入院72日目術後58日目 前の病室では、大きないびきをかく方がいて、なかなか眠れない時が あったが、今度の部屋はうって変わって、静かでびっくり。今日は週末で あるが、リハビリ室の開いている日で、いつものリハビリをスピードアップ して終わらせ、11時10分の本院へのシャトルバス(本院と分院との 連絡バス)にリハビリの先生と学生さんと3人で乗り込み、バスの乗降 練習を行う。 12月2日(日) 入院73日目術後59日目 昨夜、外出していたせいもあり、今日は日曜でリハビリも無いが、 歩行練習で廊下を歩く気がしない。昼過ぎ、喫煙所に行くと、ベッドごと 来て寝たまま煙草を吸っている患者さんがいる。よく見ると、ここの ところ2〜3週、顔を見せていなかった60歳台の癌をわずらっている 内科の患者さんだった。 12月3日(月) 入院74日目術後60日目 朝の回診で、病棟内のベッドコントロール(入・退院時のベットの調整) を担当している医師から、「今週末退院されるという事なので、担当医と 退院日を決めて下さい。」と言われる。先週末に、若い担当医に「来週、 全荷重が終わったら、週末には退院したいのだけれど。」とプッシュして おいたせいかもしれない。 12月4日(火) 入院75日目術後61日目 退院まで、あと4日。本日のリハビリは、先生の都合で珍しく午後から のため、昨日の午後から本日の午前中にかけて、右足の片足立ちの練習を 廊下の手摺を使って行うが、うまく立てない。昼食後、午後1時から リハビリ。最近は午後リハビリ室に来たことが無いが、午前と打って 変わってガラガラ。ストレッチを行い、筋トレは省き、即、歩行練習。 学生さんに付いてもらい歩くが、上手く右足に体重が乗らない。 12月5日(水) 入院76日目術後62日目 退院まで、あと3日。本日8時40分よりリハビリ。ストレッチを行い、 即、歩行練習。片杖で歩き始め右足に体重が乗って来たところで、杖を 地面から持ち上げ歩く。まだまだ充分に右足に体重は乗せ切らないが、 たっぷり2時間以上歩行練習を行う。昼前、リハビリから戻ると、すでに 万歩計は1万歩をオーバー。太ももが張り、足の甲も痛いので、午後1時間 ほど昼寝する。 12月6日(木) 入院77日目術後63日目 退院まで、あと2日。今朝、朝食前に喫煙所に煙草を吸いに行くと仲の 良い内科の患者さんから、今日の未明にガンを患った60歳台の男性が 亡くなったとの知らせ。先週の日曜にベット毎来て、煙草を吸っていた のが、最後の姿だった。1ヶ月前には、自分で歩いて煙草を吸いに来て いたのに……。残念だ。 12月7日(金) 入院78日目術後64日目 退院前日。本日、入院中最後のリハビリ。ストレッチを行った後、 歩け歩けの歩行練習。歩きながら、ストレッチや筋トレを行っている 顔馴染みの患者さんに、少し早いが退院の挨拶。今日リハビリの先生が、 手術前と手術後の足の可動域の変化を教えてくれた。右股関節の伸展は、 術前−20度が術後±O 度。右足の外転(外に開く)は、術前5度が 術後25度。双方とも20度の改善。リハビリの担当の先生とずっと付いて くれた学生さんに感謝。 12月8日(土) 入院79日目術後65日目 退院日。昼頃、妻と3人の子供が退院のため、迎えに来る。今日は車で 30分程の実家に泊まり、明日山梨の家に帰る。2〜3日ゆっくりして、 いよいよ13日(木)から会社に復帰だ。 退院後3ヶ月が経過して……。 退院後2週間程は、仕事中も杖を使っていたが、今では杖を使わなくても 仕事中問題なく歩ける様になった。ただし、階段の昇り降りは手摺に 捕まらないと厳しい。 2002年3月14日 自宅にて |