2005年9月3日(土)
 


△▼9/3のゼミ▼△


本 日の作品

ストーリー      2
シナリオ       1
出席者: 女 4   男 4


 どうもここのところの出席率を考えると、7年目を迎えたわがゼミも先細りの傾向がある。講師としていささかの寂しさを感じなくも無い。もちろん、流れに は抗すべくも無いので、「なるようになるしかない」と思っているし、仕事を持つ皆さんに,「無理をしてでもぜひ」とは小生(おそらく、アシモフさんも)の 誇りにかけて頼もうとは思わないが、そこはそれ、大人の判断で、これまでのゼミの集団討議が有効だったという「実感」があるなら、自分が作品を出す時だけ ではなく、人の作品をどう判断するかという時も顔を出してほしい。自分の作品に5人の意見が返ってくるより10人の方が有益だし、それは、あいみたがい、 なのだ。
 こんな本音はめったに出さないが、アシモフさんの留守中に、「ハイ、これまでよ」というわけにもいかないし、ここまで続けた愛着もあるのであえて諸君に 「匕首」を突きつけたつもりです。



1 小俣ストーリー「男寡のロマンス」
  神山ストーリー「あなたとどこかへ」

 前回の臨時ゼミで取り上げ、出席者が少なかったので再検討となった。新しい出席者全てが「居残り」への書き込みをした人だったのでここでは繰り返さな い。


2.小沼シナリオ「夜明け前」(400字x107)

 うーん、このボリュームにどういうべきか?僕は3度も読んだ。そして「いいとこ、半分。ダメ、半分」と考えをまとめた。
 何もボリュームばかりではないのだ。作者とはもう5,6年の付き合いで、KO君のいいとこやこだわりを全部知っている。そして老生はその「こだわり」に 自分の青春を重ね合わせて、愛情を感じる。「おざなりの、小器用な作品」はフンと読み捨てられるが、この作者のものはそうは行かない。それだけ、グ−ツと くる「重さ」と「イメージ」の特異さがある。
 彼が、しつこく「自分」にこだわっているからだ。だが、今回は「こだわりすぎた」ように思える。「こだわりすぎ」は客観性を欠く。だが、本人はそんな の、百も承知だから厄介なのだ。むしろ、その「こだわり」を楽しんでいる気配がある。それほど誇り高い男なのだ。
 前節の「匕首」風を半年前にも突きつけたことがある。残念ながら効き目が無かったようだ。相変わらず、「ゴキブリが活躍したり」「ネズミの肉を鍋にした り」「動物園の象が落雷で黒こげになったり」ともりたくさんだ。
 相撲にも禁じ手というがある。残念ながら、穏やかに生きている人々の中で「シナリオ」で食っていこうとするのだから、「禁じて」は仕方が無いよ。
 いつか、大阪モノのVシネをやり、大助・花子の売れない頃の話を聞いたことがある。「花月」の舞台で前座に立ち、どれだけ「帰れ、おもろうないわい」と 罵声を浴びた事か。「そのたびに、わいら徹夜でした」。芸人なら当たり前のことだ。しかし、極楽トンボでラクにラクにやってきた忠太郎だからこそ、こうい える。「思いこみや個性は、客の(普通の人の)罵声をくぐりぬけたあと、なお育っていればそれはきっと本物だろう」と。
 思いのたけをぶちまける、それはある種の「パワー」だ。受け取る方からすると、ある種の「魅力」だ。
 だが、そろそろ、「普通の人の目」を意識してもいいのではないか。タランチーノも、そこを充分計算しながらくぐりぬけた果ての「パルプフィクション」 だったろうと思うんだ。




 アフターはいつもの居酒屋へ。なんと3時間の盛り上がりだった。 次回課題の、岡シナリオ「ナンギな奴」(400字x71)を配った。シナリオに進む直 前の最終構成、内野ストーリー「からすの子守唄」4稿、さらに松原シナリヲ「未来地図」(前作・「地図」のリメーク、200字x275)を預かった。
 そう、前に書いたのが2,3,4年前なら、今それをリメーク・リフォームすれば確実に前よりいいものになること、請け合いです。何も恥じることは無い。 自分の財産を使うのですから。





次回の定期ゼミは、2005年9月17日(土)です。


東京芸術劇場5F/NO4会議室
時間は、いつものように、13:30〜17:00

教室が変わる場合があるので、入り口のボードで確認してください。

←Click  Here

上記作品のディスカッションはこちらで!!
ゼミで話し足りなかったことや後から思いついたこと
また、改めて作者に聞きたいことなどがありましたら
どんどん書き込んでください!



今までにみんなの書いたシナリオのリス トを整理してありますので、
それもご覧ください。

←Click!!(.xlsFile 8KB)
※上のアイコンをクリックすると、脚本一覧ファイルをダウンロードできます。


[ HOME ] [ BACKNUMBER ]

このページの無断転載・複製を禁じます。
Copyright(C)asimov. 2003 All rights reserved