2005年6月4日(土)
 


△▼6/4のゼミ▼△


本 日の作品

ストーリー      1
シナリオ       1

出席者: 女 5   男 7


 6月に入るとやはり梅雨なのか、お天気が不安定である。今日も、午後から雨だという。まだ降ってはいないが気になるところ。
 ゼミは、7年目に入った。みんなは元気である。久しぶりに小金井O君が現われたし、KさんとJさんが継続更新した。ことにJさんは、久しぶりに本格復帰 である。今後が楽しみだ。




1.杉山作品「サムライ・ボール」(長篇シナリオ)

 前回提出されたので、みんな持ちかえって読んでくることになっていて、欠席の人には、郵送した。だから、とても手際よくゼミに入ることが出来た。
 商人出身の戦国大名坂田商兵衛の活躍する戦国絵巻である。というと、聞こえがいいが実はそんな華麗な物語ではない。
 実際の合戦よりは側室との合戦が大好きな商兵衛が、若き正室おまんの方に愛想をつかされたことから物語は始まる。
 商兵衛はそれなりに、天下を窺う有力大名だが、おまんが城を飛び出すと同時に、こともあろうに男の機能が役立たずになってしまった。かくして、戦国大名 商兵衛には、天下を獲るかおまんを取り戻すか、厳しい戦いが待っているのであった…。
 不能になった戦国武将という発想はとても面白いし、作者の才気が十分に感じられ、一見、非の打ち所がないように思えるが、落ち着いて考えると必ずしもそ うでもない。<不能>というワンアイディアに頼りすぎて、ドラマの大きな骨格が出来ていないようだ。忠太郎師が力説していたが、おまんと商兵衛のドラマに ならないといけないのではないか。元気な女性が戦国の時代を駆けるというロマンがほしい。
作者はいろいろと伏線をはり作為をちりばめているのだが、大きな仕掛けがないと面白さが深まらない。もう一工夫して、練り上げてほしい。


2.内野作品「からすの子守唄」(ストーリー)

 とっても斬新な作品である。前回に続いての新作だが、それとは打って変わっての新しい作風だ。Jさんの「ひんやりドキドキした」という感想がすべてを言 い表しているようだ。作者も「ハートウォーミングはやめた」と、革命的な宣言をした。
 息子とその恋人を殺して、まる二日間、遺体とともに過ごした母親の話である。
 なぜそんなことをしたのか、どんな人生だったのか、母親の心の闇が次第に明らかにされていく。だが、それは通常のやり方ではない。時間軸を遡って行くと いう仕方に、作者の挑戦がある。
 子供が生まれたときは誰にも負けないくらい幸せだったのに、次第に壊れていく。なぜか?
 それは、傍目には些細なことであっても、彼女には重いものであって、年月とともに蓄積されていった。しかし、それは、誰かのせいというべきものではな い。もちろん彼女のせいでもない。いうなれば、今の時代に生きるということの困難さなのであろうか。
 彼女の視点だけでなく、弁護士や警察、ジャーナリストなどの、いうなれば「ワイドショー」的な複眼の視点で、時間を行ったり来たりしたらいいのではない かという意見があった。なかなかの意見である。
 実は、作者以上に、この作品のインパクトを、聞かされたものの方が強くうけたのだ。作者は最初に<子離れ>をテーマにかかげたのだが、話し合っているう ちに、そんなのはテーマではないということになった。
 ゼミの討論をどれだけ取り入れて深められるか、大いなる楽しみである。




 終わると、表はすさまじい豪雨で、予報があたった。そこで、アフターゼミは、2Fの喫茶店。それぞれに語り合って豪雨をやり過ごした。散会後は、「喫茶 アシモフ」にあるように、浜松M君についてアシモフの男女6人衆がストリップ劇場に取材(?)に出かけたそうだ。その体験談はそっちをごらんあれ。しかし 意欲的な行動力が嬉しい。作品の幅を広げることを期待したい。






次回は、2005年6月18日 (土)


東京芸術劇場5F/NO4会議室
時間は、いつものように、13:30〜17:00

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上記作品のディスカッションはこちらで!!
ゼミで話し足りなかったことや後から思いついたこと
また、改めて作者に聞きたいことなどがありましたら
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今までにみんなの書いたシナリオのリス トを整理してありますので、
それもご覧ください。

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