2004年7月3日(土)
 


△▼7/3のゼミ▼△


本 日のテーマ
・自由課題

ストーリー      2
出席者: 男 5   女 1


 久しぶりの国立S君を含めて6人という少人数のゼミだった。夏枯れとでもいうべき現象か。

 英会話の習得を勤め先から言われて、1年間休んでいた中野Kさんが、次回ぐらいから再登場する。うれしいことだ。その間も、「喫茶アシモフ」に楽しい投 稿をしてくれた。大の映画好きで、カラオケは「愛の水中歌」が絶品だった。その間2,3回は池袋に現れたから、知ってる人もいると思う。アフターゼミで、 僕がビールというと必ず同調してくれる人で、酒好きが増えるのは頼もしい。





1.近田作品「天使がくれた赤ん坊」(ストーリー4稿)

 粘り強く、ストーリーを重ねる近田さんである。こだわりの人で、そのぶん頑固 で、ちょっとのことではめげない強さがある。改稿を重ねるたびによくなっているが、今日の浜松M君の「これは執着を持った人との別れの話です」という指摘 に大きくうなずき、シナリオ化できそうな気がする、と言っていた。ときとして人から言われて、自分がもやもやしていた部分が明確になることがある。その良 い一例だろう。
 大方の人は1−3稿のどれかを読んでるだろうから、紹介は避けるが、この、男2人・女1の愛憎ドラマの特徴は、男の一人が天国から舞い戻ったお化けであ る点だ。
 作者はまだショートシナリオしか書いてないが、その作風は女性には珍しく、ユーモアにあふれ、おおらかな骨太さがある。ぜひ、自分の持ち味を生かして 「ファンタジック・コメデイ」の達者になってほしいものだ。

(まずは最初のシークエンスをシナリオにしてはどうかという忠太郎師の助言。ス トーリーでは一行ですませているものも、シナリオにするとそうは行かないはず。シナリオすしていく過程で、あいまいだったものが見えてくることもある。期 待したい。〜アシモフ)


2.岡作品「リチギな風」(ストーリー2稿)

 題名が得だ。うーん、どんな話だろう?とそそられる。大阪人の作者は、人の目 をひきつける呼吸を心得ているのかもしれない。結婚をはさんで多忙だったらしく、久しぶりの提出である。
 40近くのさえない労働者がいる。特別の技能を持たないこの男は、フォークリフトを運転しながら、日々を細々と生きている。もちろん女房子供はいない。 若いときはちょっとしたワルで、ひったくりなんかもしたが、奇妙な性癖があり、バックを取っても金だけをいただきバックは相手に送り返すのだ。逮捕された おまわりから「お前、律儀なやっちゃなああ」と変なほめられ方をされたこともある。
 そんな男が16才の家出少女と知り合い、男のアパートで共同生活を始める。
 彼女の正体は、当たりやで、二人が知り合うきっかけも小さな交通事故だったのだが、男はそうとも知らず少女に優しくする。もちろん万事に控えめなこの男 の彼女を見るマナザシは、「男」のそれではなく、父親のものだった。
 さあ、この二人はどんなドラマをかいくぐっていくことになるのか?どんな律儀な風が吹くのか?
 なんか昔の映画の予告編みたいだが、作者が書いたショートシナリオの大阪のキヨスクで働く母娘の、いはば庶民哀感が頭にある僕としては、舞台をぜひ大阪 にして、じれったくも生き生きと生きる人間を作ってほしいと注文したのでした。

(ラストシーンはどうあるべきかということに、意見が集中した。男と少女の出会 いから始まったドラマなのだから、終わりも少女と男で終わってほしい。別に一歩の画面である必要はないが、それがドラマの締めというものだろう。作者の真 意を生かしたアイディアも出て、シナリオにかかった方がいいということになった。〜アシモフ)




 アフターゼミは5階のサテンで。Tさんが家の近くでやっている「川島雄三特集」の「雁の寺」や「幕末太陽伝」を観たというと、すかさずO君が「しとやか な獣」をヴィデオで買ったと応じ、小生が「州崎パラダイス」もいいよというと、O君、ああ、それ、K君の作品をやったときに聞いたので、観ましたといっ た。ちょっとした一言をこんなふうに気持ちにとどめてもらえるのは、講師冥利だ。


(テーブルのこっち側では、学童保育のS君と介護士のU君と三人で、介護の話が交わされていた。だけどU君の書くものはそういう世界ではなく、SF、しか も戦国時代にタイムスリップした少年の話だというのが面白い。まだストーリーは完成していないようだけど、頑張ってほしいもの。〜アシモフ)






次回は、2004年7月17日 (土)

東京芸術劇場5F/NO4会議室
時間は、13:30〜17:00

8月は、第一週の8月7日だけで、第3週はお休 みになります。

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