旧古河庭園



 JR京浜東北線の上中里駅から徒歩10分のところに旧古河財閥所有の庭園があります。 現在は都立庭園ですが、芝生とバラ園からなる西洋風の庭園と、池や枯滝のある純和風の庭園から成り立っています。 高台の一番日当たりの良いところに石造りの洋館がありますが、 外壁は伊豆真鶴産の赤みを帯びた新小松石(安山岩)とのことです。


 もともとは明治の政治家、陸奥宗光外務大臣の邸であったのですがこの洋館はそのときの建物ではなく、 その後古河家の所有になったときに建てられたものです。パンフレットに建築年の記載がなかったのですが、 ネット情報では1917年(大正6年)となっていました。明治の洋館とは少し違った雰囲気があります。

 洋館の周囲は芝生とバラ園が配置され、春と秋に見事な花が見られます。


 建物自体は大谷美術館の所有で外観内装ともに当時のまま保存されています。

(注)古河財閥の創業者は古河市兵衛といい、京都の出身で生糸の輸出で力を伸ばし足尾銅山などの経営を 行いました。陸奥宗光の子を養子に迎えたことからこの屋敷が市兵衛の所有するところとなりました。
 

(2006年10月)



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