白き天使達の輪舞 | ||||||||
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慰安看護婦アドベンチャー、白衣は記号と化して。 今回は少々趣向を変えて、 エロ小説とエロアドベンチャーゲームの違いから検証してみましょうか。 エロ小説とは読んで字の如く、文字のみ(たまに挿絵)で占められたエロメディアであり、 エロゲーとは、ゲームの中にエロを積め込んだもの、 その中でもアドベンチャーというジャンルは、テキストを読ませることを特化したゲームである。 この辺は今更説明するまでも無い、皆さんわかってらっしゃる要素でしょうが、 もっと端的に言えば、エロアドベンチャーゲームはエロ小説と違って、 テキストの他に絵や声等をミックスさせたゲームである、 その説明で事足りますね。 勘違いしないで欲しいのですが、俺は別にゲーム性至上主義という訳じゃありません、 ゲーム性が欠片も見当たらない、いわゆる紙芝居と称されるアドベンチャーゲームと言えど、 エロが入ってりゃ良し、ってな感じのライトなお付き合いをさせてもらってますから、 その辺に深く突っ込みを入れるつもりは無いです。 勿論、ゲーム部分がしっかりしたエロゲーも好きですが。 で、この「白き天使達の輪舞」なんですが、 確かにアドベンチャーゲームとして、フラグ分岐を入れてゲーム性を演出しているものの、 単なるエロ小説を読んでいるという感覚が、プレイ中にずっと漂ってました、 紙芝居ゲームという、いわゆるクソゲーと喩えられる響きとはまた違った感覚。 例えばストーリー。 「主人公の医者先生となって、慰安目的の看護婦を調教」 というのが根底に流れつつ、色々なストーリーへと分岐するのですが、 このストーリーも散々エロメディアの中で見てきたストーリーでして、 これが「教師と生徒」だろうと、「義理の兄妹」だろうと、「営業リーマンと団地妻」だろうと、 着ている服と喋り方が異なるだけの使い古された設定。 調教が目的であれば、 これがゲームであるという利点を生かしてシミュレーションゲーム仕立てにも出来たのでしょうが、 残念ながら「白き」はアドベンチャーゲームです。 例えばテキスト。 設定が使い古された物だとしても、テキストが良ければ問題にしません、 事実、「白き」のテキストは状況描写も淫語もばっちりと書かれた、 なかなか良質なテキストと言えるとは思いますが、 主人公であるはずの医者先生のキャラ立てが薄く、どうも人間臭さを感じません。 自分の置かれた状況に対し、イヤとかイイとかの立場をぼやけさせたまま、 ただ下半身の煩悩に従って調教を進めるような印象では、 いくら状況描写を濃く描いても、読み手側からしたらページをめくるのが作業になってしまいます。 例えば絵。 小説と違ってゲームなんだから、ビジュアル的にもキャラクターを立てられるはずが、 主人公の顔絵は全く用意されていません。 感情移入を阻害するという名目だとしても、 一人称の状況描写を濃くしているテキスト、感情移入なんて最初から問題外、 わかりやすくする為に、主人公の顔を出しても良かったのではないかと。 調教対象となる看護婦達も、 顔パーツだけ見れば俺好みのフェロモンたっぷりCGなのに、 首がやたら細かったり乳が顔より大きかったりと、なんだか浮世離れしてます。 状況描写を濃く書けば書くほどに、厚みを持たせようとすればするほどに、 CGの突飛さとのギャップが浮き彫りになる気がするんですが。 例えばシステム。 はっきり言って、エロアドベンチャーとしてのシステムはかなり優秀で、 ボリュームコントロール有り、画面エフェクトの強弱有り、 かっ飛ばすメッセージスキップと、ゲームをやる上ではかなり快適です。 更には物語がどう分岐したかを視覚的に伝える為、「分岐MAP」まで用意されているんですが、 このMAPがいけなかった。 少なからずある選択肢を使ってゲーム性を出しても、 このMAPのおかげで、どの選択肢でどのルートに進むのかがばっちりわかってしまいます。 しかも、MAPを確認すればどんなルートを辿ってもオチが一緒とわかるので、 ゲームとしての楽しさ、フラグ分岐を探す行為の意味が、過程、結果共にありません。 難易度をつけずにエロテキストに没頭させるのが目的だとしても、 そのテキストが前述の通りでは、結局便利なメッセージスキップに頼ることでしょう。 じゃあエロそのものはどうなのか。 調教ものという事で、萌え的要素は皆無な上に、 前述のようなプレイヤー置いてけぼりテキストだから、 エロシーン以外は用無しゲームと割りきるべきかもしれません。 シチュエーションを見ると、「浣腸我慢の強制フェラ」や、 「未亡人のショタ強制中出し&妊娠」等、 看護婦という設定も相俟って、かなり楽しませてもらいました。 そのCGが巨乳、いや爆乳なんで、俺のストライクゾーンではないんですが、 看護婦好きの調教好きの爆乳好きの搾乳好きなら、 エロだけ、本当にエロだけ目的で買うのもアリでしょう。 ミルク描写は未亡人看護婦に限り必ずあるのに、精液描写が無いところがあったりするのも、 俺のストライクゾーンと言えない要素です。 部分部分だけ取り上げれば、 ユーザーフレンドリー且つ見所もあるゲームなんですが、 それが全くまとまってません、 おかげでエロ小説読んでるという感覚しか残りませんでした。 良質のエロ小説1冊と普通のエロ小説10冊どっちを買うか?と選ぶのであれば、 俺は、あくまでエロ小説なら、普通の10冊を買うんだろうなぁと。 |