魔法のしっぽな
ブランド アハン声 ちゅぱ音 運命
SITH 一部有り

メルヘン世界の珍道中、全編3Dエロムービー。

このゲームが発売された2002年3月22日現在で、
分裂そして再生しようとしてる老舗3Dエロゲーメーカー「フォレスター」。
そこに何があったかは知る由もございませんが、
3Dエロゲーを作るという気概は決して失われないわけで、
そんなフォレスターソウルとでも言うべきものを受け継いだのが新ブランド「SITH」であり、
このゲーム「魔法のしっぽな」です。
フォレスターの財産ある限り付いていくことを決めた俺は、
新興ブランド1発目など関係無く飛びつきました、
ええ、その遺伝子は脈々と受け継がれていると改めて確認できましたよ、
良くも悪くも。

この魔法のしっぽなは、タイトル通りに魔法が使えるという前提で話が進みます。
当然ながらのファンタジー世界なのですが、
今までのフォレスターが作ってきた、斬った貼ったの血なまぐさいファンタジーではなく、
まるで童話の世界、毒リンゴ持った魔女やお菓子の家が似合う、
メルヘンワールドが舞台となっています。
そういった中での登場人物達、及び彼等の会話は、
明るい舞台に相応しく、軽いノリの掛け合いが続きますけどサムい。
ある種の萌えを意識したのか、ベタな天然ボケキャラ等を用意したものの、
ベタの域を越えないギャグとズッコケつっこみを入れるキャラクターが織り成す、
21世紀にサザエさんで笑えと強制する会話内容なんて、
プレーヤーが本気で楽しめると思ったんでしょうか。

こんなどうでもいい会話が延々と続く、正味50分のプレイ時間、
プレイヤーがやることなんざループムービーをカットする為にクリックぐらいのもんで、
クソの烙印を押されても文句は言えないところですけどさすがフォレスター(の遺伝子)、
シチュエーションがあんまりにも異常です。
例えば、メルヘン世界を彩る為に、
マスコットキャラクターと言えそうな、喋るクマの人形が登場しますが、
こいつの口に付いてるチャック、どう見ても牙にしか見えません。
メルヘン世界でキュートというキーワードは繋がりますけど、
メルヘン世界で獰猛というキーワードは、俺の辞書には載ってません。

更にこのクマさん人形、物語の初めは喋る事が出来ません。
どうやったら喋るのか、そこに魔法が出てくるのかと思いきや、
オナニーしたヒロインのラブジュースで喋るようになります。
いや、もしかしたら違う理由があるのかもしれませんが、
そこはフォレスター(の遺伝子)、過程を省くストーリーは今だ健在です。
その他の異常なキャラクターに
ガッツポーズで腰を動かすメルヘンというよりサイケな木こりが登場して花を添えます。
これはSITHのサイトでも確認できますので、
他のシーンがいくらでもあるのに何でわざわざこのシーンをサンプル公開したんだろう、
という想像も加えて楽しむと効果的かと。

どうしてもフォレスターの一連の作品と比較してしまいがちですけど、
一番のキモ、3Dモデリングは進化してるように見えます。
しっぽなの場合は「FFA」、
フィックスフィギュアアニメーションという眉唾もんの略語使って技術をアピールしてますが、
フィギュアの言葉に表される通り、テカテカしたロリ3Dキャラがお出迎え、
フォレスターのような、リアルっぽいけどリアルから外れた曖昧な3D造詣よりも、
このしっぽなのような、はっきりと意図された3Dのが、
プレーヤーからしたらわかり易いんじゃないでしょうか。

で、そのモデリングで行われるエロシーンですが、エロシーンの構成を原点に戻した、
つーかフォレスターのムービーが無駄なアングル変更でクリック増やしたのに対し、
しっぽなのエロシーンは一つの流れで全てのシーンが見られます。
勿論俺は一つの流れになった事を歓迎しますけど、
じゃあなんでムービー編集なんて機能を付けたのか。
ムービーのループ回数を変更できたりと、親切設計なのはわかります、
しかし、フォレスターの一連のエロ構成がイヤだった理由は、
クリックがイヤなんじゃなくて、マウスカーソルを動かすのがイヤだったんで、
一つの流れになった今、ムービー編集に意味はあるんでしょうか。

エロの中身はと言いますと、
フォレスター(の遺伝子)ということで、実質3つしかないエロシーンの少なさは覚悟してました。
動けばいい、ぐらいの気楽さで挑んだゲームですし、量に関しては我慢します。
質の方も、良い味出してる木こりとか、
スライムの定義って何?という触手スライムが出てきて、
それらが綺麗なモデリングで動くことから、納得はしてます。
けどそいつ等が出す白いもの、これ何ですか、精液ですか?
俺には絞りたての生クリームにしか見えませんが。
今までも精液の比喩は色々使いましたが、これは本当に生クリーム以外にゃ見えません、
大体なんで精液に凹凸があるのよ。

まあ、このゲームがメルヘン世界というよりも、
作った奴の頭ン中がメルヘンだったというオチなんですけど、
幸いな事に、続編が出ることが既に決定してます。
初めの一本を買ったら彼の頭の中を追い続けるしかないでしょうから、
まだ買ってない方はその辺覚悟して、購入を検討してください。

ところで、このゲームのストーリーは、
「ヒロインが失った六つの魔法の欠片を追い求める」というドラゴンボールなストーリーですが、
一つ目に見つけた魔法の欠片が「火のかけら」でした。
きっと残り五つは「水・風・土・闇・光」でしょうし、
光の欠片を取り戻す辺りをラストに持ってきて無理矢理良い話にまとめそうですよね、
外れたらゴメン。

TOPへ